「大宮ネットカフェ立てこもり男」 許されざる32時間の暴挙

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睡眠時は突入のチャンス

「突入の2時間前くらいに容疑者から“寝る”という連絡があり、実際に応答がなくなったので、ドアのカギを壊して突入したという流れです。思い出したのは世間を震撼させた1979年の三菱銀行人質事件でした。あの時も、新聞を読みながらうたた寝をしていた犯人の梅川昭美の様子が外部へ伝えられたことによって、警察は内部へ踏み込み、梅川を射殺するに至っています。監禁事件において容疑者の“睡眠時”というのは、突入と救出の絶好のチャンスであることは間違いないですね」

 救出後、女性はすぐに病院へ向かった。

「少しケガをしていたこともありますし、あまりに異常な体験をしたため精神面でのケアも踏まえ、身体全体についての診断を受けたようです。このまま逮捕監禁致傷容疑に留まるのか、それ以外の容疑に発展するのか、あるいは余罪が出てくるのかが捜査の焦点になっていくものと見られています。それにしても捜査や公判の過程で、監禁時の様子なども事情を聴き、明らかにしていかざるをえないのですが、それは被害者にとっては思い出すだけでも辛いことでしょう。その意味でも本当に許しがたい犯罪です」

デイリー新潮取材班

2021年6月21日掲載

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