二軍落ちの「丸佳浩」 “飼い殺し”の嫌な予感と“スピード低下”という衰え

スポーツ 野球 2021年6月11日掲載

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不動のセンターだったが……

 セ・リーグ3連覇に向けて阪神と首位争いを演じている巨人だが、あらゆる点で不安要素は多い。野手のリーダーである坂本勇人が右手親指の骨折で一時戦列を離れ、エースの菅野智之も本調子ではない状態が続いている。しかし、この2人以上に気がかりなのが、過去2年間、不動のセンターとして活躍してきた丸佳浩だ。

 開幕直後に新型コロナウイルスの感染が発覚してチームを離れると、4月下旬に一軍復帰を果たすも調子が上がらず、6月5日には今シーズン2度目の登録抹消となった。今年のコロナ感染と2018年の試合中の怪我で登録抹消となったことはあったが、成績不振が原因で二軍降格となるのは、広島時代の2012年以来のことだ。

 このまま不振が続けば、気になるのがその起用法となる。丸は19年から5年という長期契約を結んでいるが、巨人にFAで加入した長期契約中の選手がそのままベンチを温め続けたという例は少なくない。

戦える戦力は残っている

 古くは1997年に加入した清原和博だ。移籍1年目は32本塁打を放ったものの、その後は故障が多く、成績は徐々に低下。2001年にキャリアハイとなる121打点をマークして存在感を示したが、マルティネスやペタジーニの加入により、スタメン出場の機会は少なくなった。

 また、丸と同じ広島から巨人にFAで移籍した江藤智も同様の例にあたる。移籍した00年からは2年連続で30本塁打をクリアしたものの、3年目からは一気に成績が低迷。移籍6年目の05年には、スタメン出場の機会はほとんどなくなり、その年のオフには豊田清の人的補償で西武に移籍している。

 ベンチ要員にもならずに、退団した例としては村田修一が挙げられる。移籍してから5年間のうち3年間はほぼフル出場していたが、6年目の17年にマギーの加入で出番が減ると、その年のオフには自由契約となった。本人は現役続行を希望して独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスでプレーを続けたが、結局NPB球団からのオファーはなく、そのまま現役を退いている。

 現在の巨人の外野手事情を考えると、今年から加入した梶谷隆幸がチームトップの打率をマークしており、若手の有望株である松原聖弥も存在感を示している。昨シーズン途中、トレードで加入したウィーラーは好調をキープ。他にも中堅の石川慎吾や重信慎之介なども限られた出場機会の中で、それなりの結果を残している。丸がいなくてもある程度は戦える戦力が揃っていると言えるだろう。

 また、不運な怪我で長期離脱となったが、大物外国人のテームズを補強しているように来年以降も積極的に新戦力を獲得する可能性は高い。そうなると丸の立場はどんどん苦しくなることが予想され、巨人で“飼い殺し状態”に陥ってしまうことは十分に考えられる。

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