結局、全仏を放棄した大坂なおみ 会見拒否にプロOBは「彼女だけ特別扱いできない」

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記者会見の“効能”

 今年2月の全豪では会見に出席。当時の五輪組織委の会長だった森喜朗氏(83)の女性蔑視発言について問われ、「周りの人が彼の言葉を皆がどのように思っているのか、それがどんなに変なことなのかを教えてあげるべき」と答えた。

「大坂さんの発言には大きな影響力があります。記者会見を批判したり、欠席の考えを表明したりするにしても、会見に出席して言うべきだったのではないでしょうか。堂々と持論を展開すれば、記者から質問が飛ぶでしょう。そういう中で自分の意思をファンに伝えたなら、これほど批判されることはなかったと思います」(同・神和住氏)

 うつ病を告白した大坂は、《コートから少しの間、離れます》とツイートした。ちなみに大坂は過去に、試合のボイコットを匂わせながら、試合に出場したこともある。

 今後どうなるのか不明な点は多い。だが神和住氏は、もし大坂が会見の苦手意識を払拭したとしたら、「プロテニス選手としてひと回りもふた回りも成長できると思います」と指摘する。

「嫌な質問には『ノーコメント』と答えることもできます。敗因を訊かれて答えに窮しても、『あなたはどう思いますか?』と記者に逆質問するテクニックもあります。『どうしてこんなことを訊くんだろう?』と呆れるような質問でも、ウイットに富んだ答えを返してこそ真の一流テニス選手です。大坂さんが記者会見をそつなくこなすだけのメンタルを手に入れれば、試合でも更に強くなるというわけです」

デイリー新潮取材班

2021年6月1日掲載

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