中日の“貧打”はどこまでも続く…長打力不足を解消する「トレード&ドラフト」戦略は?

スポーツ 野球 2021年4月23日掲載

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常に低空飛行状態

 昨年、8シーズンぶりのAクラス入りを果たした中日。オフにはFA流出が懸念されたエースの大野雄大が残留し、今年は10年ぶりの優勝を期待する声も多かったが、現在は5位と大きく出遅れた状況だ。

 チームが低迷している大きな原因が貧打であることは間違いない。4月23日終了時点の1試合あたりの平均得点は12球団最低の2.54。そして深刻なのがここまでわずか4本塁打という長打力不足だ。主砲のビシエドがコンディション不良で約2週間一軍を離れていた影響はあるものの、それを考えてもこの本塁打数の少なさは尋常ではない。だが、改めて考えてみると、中日の長打力不足は今年に始まったことではない。過去5年間のチーム本塁打数のリーグ順位を見てみると、6位(89本)、5位(111本)、5位(97本)、6位(90本)、6位(70本)と常に低空飛行状態が続いているのだ。昨年もリーグ5位の阪神、広島は110本塁打を記録しており、中日は実に40本もの大差をつけられている。

 長打力のアップという意味で最も即効性が高いのは外国人選手の補強である。そういう意味では、先日ようやく二軍に合流した新外国人のガーバーへの期待も大きいが、コロナ禍の影響でここから新たな外国人選手を獲得するのはなかなか難しい状況だ。

 そうなってくると検討したいのがトレードである。幸い投手陣は先発、リリーフとも安定した成績を残しており、現在は、二軍でも他球団で活躍の場がありそうな選手も少なくない。そんな投手と、長打力のある野手の交換というのも十分あり得ない話ではないだろう。

長打力がある二軍選手

 他球団で長打力がありながら二軍暮らしが続いている選手となると、セ・リーグではまず中谷将大(阪神)の名前が挙がる。ここ数年は成績を落としているものの、2017年には20本塁打、61打点をマーク。今年は大物ルーキー佐藤輝明の加入、さらには先日2年目で同じタイプの小野寺暖が支配下登録され、ますます立場は苦しくなっている。ただ今年で28歳とまだ若さがあり、環境が変われば再生の可能性もあるだけに、本人にとっても新天地で再スタートというのは決して悪い話ではないだろう。

 パ・リーグでは内田靖人(楽天)も狙い目だ。18年には12本塁打、昨年も5本塁打を放って存在感を示したものの、層の厚い野手陣の中でなかなか出場機会を得ることができず、今年も二軍暮らしが続いている。昨年は外野としても出場しているが、今のメンバーを見るとなかなか付け入る隙がないというのが現状だ。楽天もチーム事情を考えると右の強打者タイプは貴重ではあるが、積極的にトレードを行ってきている石井一久GM兼監督だけに、交換要員次第では獲得できる可能性は十分にありそうだ。

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