「デーブ・スペクター」さんが思わずジョークを忘れるほどの絶品焼鳥「南蛮亭」

ライフ 食・暮らし 週刊新潮 2021年1月14日号掲載

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第72回は、デーブ・スペクターさん。今回は「南蛮亭 総本店」に伺いました!!

“埼玉県出身説”がささやかれながらも、頑なにアメリカはイリノイ州シカゴ出身だと主張するデーブさんが、海外からの客人を必ず案内するのが、焼鳥の名店、六本木「南蛮亭」である。

「各国の大使館職員にも人気で、外国人はみんなここで初めて焼鳥を食べるんですよ」

 ヒラリー・クリントン、キャロライン・ケネディといったお歴々も来店したというから折り紙付きである。

「ボクもよく人を連れて来るんだけど、本当は自分が行きたいんだよね(笑)。だからそれがバレないように、できるだけクールに食べているんだけど。苦手なものははじめに伝えておけば抜いてくれるし、ベジタリアンにも対応してるんだよ。串が苦手だと困っちゃうけどね。

 立地もいいよね。食後、六本木交差点まで散歩もできるし、芸能人ならすぐ裏の麻布警察署に出頭できるよ」

 このお店をデーブさんに紹介したのは糟糠の妻、京子さん。というわけで、この日はふたりで来店することに。なんと2021年で結婚ウン十周年。おめでとうございます。

「自分で言うのはなんですが、おしどり夫婦だから鳥が好きなんです」

 いつまでたっても話が終わる気配がないので、料理を出してもらいましょう。お通しや箸休めの野菜スティックでは、

「コンビニのよりずっとおいしいよ」

 なんて軽口を叩いていたけれど、看板メニュー「あすぱら巻き」を一口ほおばるや、驚いたことに、おしゃべりが止まったのだ。やや間を置いてから、ポツリと一言。

「コトバが出ないよ」

 あまりの絶品は、デーブさんからジョークを奪うということか――。

 その後も、「しそ巻き」「つくね」「ねぎま」などを堪能。串の大トリは、大好物だという「手羽先」である。夢中で骨までしゃぶりついている。夫人はデパートで手羽先を見つけるたびに買って帰るんだとか。そんな夫人に、

「外食はロケで済ませることにしてるから、今年の結婚記念日はこれでいい?」

 ジョークが戻って何より。でも、家でこってり絞られてるかな。