『ジャニーズは努力が9割』を体現するSnow Man 「16、16、15、15、15、14、14、10、5」の秘密

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デビュー曲から3作連続ミリオン?

 1月20日発売の新曲で、デビュー曲から3作連続ミリオンというジャニーズとしても初の記録に大手がかかっているSnow Man。2020年末にはメンバーのコロナ感染による紅白歌合戦の辞退というニュースも飛び込んできたが、10代から20代後半の9人でなる男性グループは、ジャニーズ史上最年長でのデビューというメンバーも含む。『ジャニーズは努力が9割』の著者・霜田明寛氏が、それを地で行く彼らの努力の跡を追いかける。

 いきなり自分の話で恐縮だが、筆者がSnow Manのデビューを知ったのは、2019年8月8日。拙著『ジャニーズは努力が9割』の発売記念イベントの最中だった。

 同日行われていたジャニーズJr.の19年ぶりとなる東京ドームでのコンサート内で、当時ジャニーズJr.内の人気ユニットだったSixTONESと、Snow Manの2組同時デビューが発表されたのである。

 Snow Manのデビューを知らせるLINEが鳴り響いていて、そのときに「Snow Manのお陰で堂々と『ジャニーズは努力が9割』と言える」と力強く感じたのを覚えている。

 書籍のもととなる「ジャニーズは努力が9割」というタイトルをつけた連載を始めた当初は「いやいや顔でしょ」「急にスターにしてもらえるとか、運が良かっただけでしょ」という声も散見された。

 しかし、このSnow Manというグループの成り立ちとデビューまでは、そんな反論を一気に覆す力を持っていると言える。

 ジャニーズ史上最年長でのデビューというメンバーも含むSnow Manの成り立ちを見ていきたい。

デビューしそうな空気が

 16、16、15、15、15、14、14、10、5。

 これは9人のメンバーの、ジャニーズ事務所に入ってからSnow ManとしてCDデビューをするまでにかかった年数である。

 もちろん、それぞれが入所してすぐにグループが組まれたわけではない。

 Snow Manの結成はデビューから遡ること8年前の2012年。

 メンバーの渡辺翔太は「Snow Manはデビューできないという声をたくさん聞いた」と先日の配信ライブで語っていたが、それも頷けるほど、当初は数あるジャニーズJr.のユニットのひとつという印象だった。

 多くのユニットが作られる中でもデビューできるのはひとり握りだ。

 2012年には映画「私立バカレア高校」に出演するが、この作品の主演は2020年の1月にSnow Manと同時デビューを果たすことになるSixTONESのメンバー6人。

 Snow Manはライバル高校の生徒という設定で、いわゆるヒール役だ。

 長年ジャニーズJr.を見ていると、そこには“空気”が存在することに気づく。

 次に波がきそうな空気。

 バックダンサーだった者がマイクを握ったり、単独ライブを行うようになったり、ドラマに出演するようになったり……。

 それは例えば2005年のドラマ「ごくせん2」後のKAT-TUNだったり、2017年の炭酸飲料MATCHの CMに出演し始め、ジャニーズJr.にも関わらず帝国劇場の座長を務めるようになった平野紫耀だったり、そろそろデビューしそうな空気とも言いかえられる。

 だがSnow Manには長らくその空気を感じられることがなかった。

 前述の映画でメインをはっていたSixTONESの6人ですらその波にはのれず、2015年頃からはのちにKing & Princeとしてデビューすることになる6人がその空気を持っていっていた。

 会社で言えばお世辞にも出世株とは言えない、いや窓際族に近いと言ってもいいかもしれない位置。

 しかも、その出世株の位置を持っていくのは同年代の仲間や後輩たちである。

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