久保建英はオランダ遠征で輝きを失っていた 思い出すFC東京「小川諒也」の不安

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2連勝の可能性も

 そして森保一監督(52)は「速攻を仕掛けられる時は仕掛けます」としながらも、それができない時は「ディフェンスラインからボールをつないで相手を崩していく」のが第2の選択肢となる。

 そのためコートジボワール戦ではゴールキックをつないで攻めることに加え、カメルーン戦の反省から、吉田麻也(32)[UCサンプドリア:イタリア]は「スローインからボールを失う回数を減らす」ことも課題にあげた。

 結果はカメルーンに0-0、コートジボワールに1-0だったが、カメルーン戦はカウンターから大迫勇也(30)[ヴェルダー・ブレーメン:ドイツ]がフリーで放ったヘッドと、右CKから吉田のヘッド、終了間際の久保建英(19)[ビジャレアルCF:スペイン]の直接FKが決まっていれば3-0の勝利を収めていただろう。

 同じくコートジボワール戦も鎌田大地(24)[アイントラハト・フランクフルト:ドイツ]がフリーで放ったシュートと、後半26分のタテパス1本のカウンターから南野拓実(25)[リヴァプールFC:イングランド]が至近距離から狙った一撃が決まっていれば3-1で勝てた可能性が高かった。残念ながら「ボールをつないで相手を崩す」シーンから決定機をつかむことはできなかったが。

久保のミス

 森保監督は、カメルーン戦のスタメンからコートジボワール戦では7人を代え、2試合で20人の選手を起用した。彼ら1人1人のプレーについて述べるのは控えるが、注目度の高かった久保については触れておこう。

 カメルーン戦は堂安律(22)[アルミニア・ビーレフェルト:ドイツ]に代わって後半20分から出場。コートジボワール戦ではスタメンで、後半16分に南野と交代した。2試合合計86分では、マーカーを振り切ってクロスを上げるシーンやコンパクトな振りのシュートを見せる一方、トラップやパスで“らしくない”単純なミスも散見された。

 コートジボワール戦では前半、右サイドの伊東純也(27)[KRCヘンク:ベルギー]らのクロスにペナルティーエリアへの侵入が遅れ、「岡崎慎司(34)[SDウエスカ:スペイン]がいれば」と思わずにいられなかった。

 久保が輝きを失った一因として考えられるのは、今シーズン移籍したビジャレアルでは終盤の交代出場が多く、いまだ90分フル出場したことのないことがあげられる。試合から遠ざかれば“ゲーム勘”が鈍るのはもちろん、“ゲーム体力”も衰えるため、プレーに余裕がなくなっているのではないだろうか。

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