久保建英はオランダ遠征で輝きを失っていた 思い出すFC東京「小川諒也」の不安

スポーツ 2020年10月17日掲載

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 森保ジャパンの、ヨーロッパでプレーする選手だけによる初のオランダ遠征は1勝1分けで終了した。10月9日のカメルーン戦は0-0のドロー、そして13日のコートジボワール戦は後半アディショナルタイム1分にFKから植田直通(25)[セルクル・ブルージュ:ベルギー]の代表初ゴールで1-0の勝利を収めた。

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 Jリーグの選手は過密日程と、海外に渡航した場合は帰国後に2週間の自主待機が義務付けられているため、ヨーロッパでプレーする選手だけによるフレンドリーマッチのメリットは初戦のカメルーン戦から顕著に表れた。

(註:橋本拳人(27)[FCロストフ:ロシア]と浅野拓磨(25)[パルチザン・ベオグラード:セルビア]は、オランダに入国が認められず招集外)。

 まず時差がないことがあげられる。普通、時差を解消するには、時差に応じて同じ日数を現地で滞在する必要がある。今回のオランダなら時差は7時間なので、1週間の滞在が必要になる。しかしW杯やアジア杯、オリンピックなどの国際大会でない限り、時差調整はしないのがオーソドックスだ。短期間の滞在ですぐに帰国するなら、居住している国の時差に合わせた方が便利だからだ。

 このため日本国内で開催されるフレンドリーマッチは、対戦相手はもちろん海外でプレーする日本人選手もコンディションはベストとは言いがたかった。時には“手抜き”をする来日チームもあった。

 その点、今回の2試合は、コートジボワール戦を解説した元日本代表の戸田和幸氏(42)が「移動も時差もないのでレベルは上がる」と指摘したように、“本気度”が高い試合だった。

“真剣勝負”のメリット

 加えて両国とも11月にはアフリカ・ネーションズ杯の予選を控えていて、指揮官は本番を想定してシステムを変更するなどのテストを実施したため、日本にとってもカメルーン戦では3BKを試すなど収穫の多い2試合と言えた(もちろんデメリットもあったが、それは後述しよう)。

 試合は、あまり当てにならないFIFAランクだが、カメルーンが53位、コートジボワールが60位と示す通り(ちなみに日本は28位)、チームの完成度でカメルーンに一日の長があった。カメルーンは選手の戦術理解度が高く、素早いフォローでパスコースを複数作り、ショートパスを回して立ち上がりから日本を攻め立てた。

 コートジボワールが、日本の前線からのプレスが効果的だったとはいえ、自陣からロングボールを3トップのジェルビーニョ(33)[パルマ・カルチョ1913:イタリア]と、ニコラ・ペペ(25)[アーセナルFC:イングランド]に出して、アフリカ勢らしい個人技による突破を繰り返したのに対し、カメルーンの攻撃は洗練されていて、ヨーロッパ勢のスタイルに近かった。

 カメルーン戦ではボール支配率で劣勢に立たされた日本だったが、これこそ森保ジャパンが望むところだろう。W杯はもちろん、昨年1月のアジア杯でさえ、日本はボール支配率で優位を保つことはできなかった。このためカウンターとセットプレーが“真剣勝負”を勝ち抜くカギになる。こうした試合は、日本でのフレンドリーマッチではなかなか経験できない。これもアウェーのマッチメイクによるメリットだ。

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