オーサ・イェークストロムが日本で見つけた飲食店 美味しいNIPPON

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第58回は、オーサ・イェークストロムさん(36)。今回は「タイ屋台居酒屋 ダオタイ 阿佐ヶ谷本店」に伺いました!!

 少女の頃、はるか東方の国のアニメ「美少女戦士セーラームーン」に衝撃を受け、以後「らんま1/2」など、かの国の漫画を手当たり次第に読みあさる。ついには憧れの国に移り住み、漫画家として成功する……。そんな、まさに漫画のようなサクセスストーリーの主人公、オーサ・イェークストロムさんは北欧スウェーデン出身。9年前から日本を生活の拠点にしている。

「東京で漫画文化というと秋葉原のイメージが強いですけど、西側にも中野ブロードウェイや三鷹の森ジブリ美術館があって、わたしはこの地域が大好き。最初に住んだのは阿佐ヶ谷で、その頃よく来ていたのがここなんです」

 そう案内してくれたのは、タイ料理店「ダオタイ」。店内はバンコク風の極彩色で溢れている。北欧の美女とタイはミスマッチな気もしてしまうが、

「白夜もありますが、スウェーデンは寒くてすぐ暗くなります。地元ではマイナス20℃になることも。だからみんな太陽への憧れが強くてタイが好きなんです。わたしもスウェーデンの家族と会うときは、タイで合流することがありますよ」

 タイ料理店に来たら、まずはお約束のシンハービールで乾杯。この日は「ヤムヌア」という牛肉サラダをはじめ、タイ風玉子焼き、それに「パッタイ」や「トムヤムクン」などの定番をいただくことに。「トムヤムクン」は酸味と辛味がほどよく、タイ風焼きそば「パッタイ」は、甘いソースがよく絡んで美味。チャオプラヤー川を幻視しそうな気分のところへ、オーサさんから日本人について鋭い指摘が。

「残業とか、日本人はなんでもよくガマンしますよね。スウェーデン人の場合は、自分がガマンしないといけないのは、何かがまちがっているからだと考えて、やる気なんか出しませんよ!」

 見習いたい!

週刊新潮 2020年10月1日号掲載

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