「伊勢谷友介」の“狂気”を証言 暴行被害者「広末さんに“頑張れ”と言ったら殴られ…」 

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 突然の逮捕から2週間が経つ。驚く人もいれば、やっぱりそうかと頷く人も少なくない。彼を身近に知る人ほど、その精悍なマスクの裏側に秘めたる狂気に気づいていたというのだ。

 今月8日、俳優の伊勢谷友介(44)が、大麻取締法違反(所持)の容疑で、警視庁組織犯罪対策5課に現行犯逮捕された。彼に潜む魔を知る前に、事件の概要を振り返っておこう。

 逮捕当日、東京・目黒区内の自宅マンションに踏み込んだ捜査員が発見したのは、乾燥大麻20グラムと吸引の際に使用する大量の巻紙。その数は実に約500枚にも及んだ。

 全国紙の警視庁担当記者によれば、

「以前から薬物使用の噂が絶えない芸能人の一人でしたが、本格的に捜査が始まったのは今年1月頃。彼と近しい人物から、家に大麻を隠し持っているとの情報提供を受け警察が内偵したところ、ゴミ袋などから大麻の吸い殻などが確認された。それで令状をとり、逮捕に至ったそうです」

 警察が信用するほどの証言ができる人物は限られよう。そこで思い浮かぶのは、4年前に伊勢谷容疑者との半同棲が報じられたモデルの森星(ひかり)(28)である。

 この記者が言うには、

「逮捕直後、伊勢谷容疑者の身辺が取材される過程で、二人は1年ほど前に破局していることが明らかになりました。警察に情報提供があった時期と勘案して、彼女がタレコミ主ではないかと取り沙汰されたのです」

 森の所属事務所に聞くと、

「(彼女が情報提供したのは)事実ではありません」

 とキッパリ否定した上で、二人が破局した時期についてはこう話すのだ。

「昨年の秋とは聞いておりますが、プライベートについては本人に任せておりますので、具体的な時期や理由は把握しておりません」

 所属事務所が男女の別れを認めるのは珍しい。

 スポーツ紙の芸能デスクが解説すると、

「彼女の事務所にとってもいい迷惑ですよ。破局を世間にアピールして事件と無関係だと主張したいのでは。過去にも、伊勢谷容疑者と交際した芸能人の事務所は苦労が絶えないのです」

 これまで伊勢谷容疑者は、広末涼子(40)に長澤まさみ(33)など有名女優とも浮名を流してきた。交際していた当時を知る長澤の所属事務所関係者が振り返る。

「長澤と半同棲状態だった伊勢谷は、ドラマやCMのギャラについて入れ知恵をしたらしく、彼女が事務所にさまざまな注文をつけてきたことがあった。折り合いつかず独立寸前まで拗(こじ)れましたが、交際から2年ほどで別れて独立話も終息。ホッと胸を撫でおろしました」

 破局の原因のひとつとして囁(ささや)かれるのは、伊勢谷容疑者による“DV疑惑”だ。

 先の芸能デスクが話す。

「彼は交際女性をエアガンで撃ち続け、顔面を殴打するなどサディスティックな面があるとの噂が絶えず、DVを受けた女性の関係者の証言が、『週刊文春』で報じられたこともあります」

 その嗜癖(しへき)は、90年代に一世を風靡(ふうび)した広末涼子と交際していた頃にも暴走した。当時まだ一介のモデルにすぎなかった伊勢谷容疑者の顔と名前は、彼女との交際で一気に知れ渡った。

「伊勢谷クンは学内で誰もが知るスターでした」

 とは、彼の母校・東京藝術大学の卒業生である。

「デザイン科の学生は、服装も洗練されていたのですが、中でも伊勢谷クンはズバ抜けていた。けれど、彼は“ある事件”をきっかけにして、学生の間で危険な人物だと囁かれるようになってしまいました」

強烈なパンチ

 その事件は、1999年9月、東京藝大の構内で起きたと別のOBが明かす。

「学園祭にあたる『藝祭(げいさい)』では、夜に構内で学生同士が酒を飲み楽しむ習慣があるんです。『ウラ藝祭』なんて呼ばれていましたが、そこに伊勢谷が交際していたヒロスエを連れてきてね。その際、彼女に“頑張って”などとエールを送った男子学生を、伊勢谷はいきなり殴りかかってボコボコにしてしまったのです」

 のちに、実写版「あしたのジョー」で力石徹役を演じた彼が、学生同士とはいえ暴力沙汰を起こしていたと聞けば穏やかではない。

「事件の翌日、伊勢谷クンは手を骨折してギプスを巻いて大学に来たそうです」

 そう語るのは、実際に殴られた当の被害者である40代の藝大同窓生だ。

「そもそもは、僕が学内で偶然に広末さんと会ったのがきっかけでした。彼女は明らかに酔っ払っており、階段で独りうずくまっていた。それで“大丈夫ですか”って声をかけまして」

 ちなみに、広末はこの年の4月に早稲田大学教育学部に推薦入学したばかり。つまりは19歳の未成年だった。四つ上の彼氏に憧れて、オトナの階段を上ろうとしていたのか。

「ちょうど広末さんの仲間が迎えに来たので、僕は階段を下りるのを手伝ってあげた。そこでは何事もなく彼女と別れたのですが、しばらくして正門あたりで再び遭遇したんです。ちょうど伊勢谷クンが運転するバイクに乗って帰る雰囲気だったので、“頑張ってくださいね~”と、軽いノリで声をかけてその場を立ち去ろうとした直後でした。いきなり背後から、伊勢谷クンに殴りかかられました」

 地面に吹き飛ばされるほどの強烈なパンチを受けてしまい、以降の記憶は曖昧だという。

「突然、“オイッ”って声が聞こえて振り向いた途端、瞼の上あたりを殴られた。それが一番強烈で痛かったのを憶えています。すぐに揉み合いになり、数発殴られたようにも記憶していますが、大勢の学生が見ている前だったので皆が止めてくれて助かった。流血した顔はだいぶ腫れ上がってしまいましたが……」

 警察に届け出てはと助言する仲間もいたが、当時はそこまで事を荒立てる気はなかったとして、被害者の男性が話を続ける。

「どうやら、私が広末さんに言った“頑張れ”という言葉が気に障ったようです。伊勢谷クンの友人が、彼に同じような言葉をかけた時も、怖い思いをしたそう。理由は分からないけど、他人から“頑張れ”と言われるのが嫌いなんだとか」

 常人には理解しがたい一連の逸話にこそ、伊勢谷容疑者が薬物に手を染めた“元凶”があると推察するのは、精神科医の片田珠美氏だ。

「中枢神経に作用するドラッグの中でも、大麻はダウナー系といって脳の働きを抑制し、覚醒度を低下させます。藝大に現役合格した伊勢谷容疑者は知能も高く、些細なことで生じる怒りや、攻撃衝動を抑えられない自分をよく理解していた。そこで、自らをコントロールするため大麻を使用していた面もあるでしょう」

 さらには、

「自らの狂気に薄々気づいていたからこそ、彼は社会貢献活動に積極的だったとも言えます。人は良いことをすればするほど、内に抱える悪の部分から目を背けられる。これは人間が誰しも持っている心理的な補償のメカニズムなのです」

 俳優業の傍ら、被災地復興や“問題児”を集めたスクールの運営にも熱心だった伊勢谷容疑者。逮捕で全てを失う代償を払った彼は、鉄格子の中で己の内奥と向き合う日々を送っている。

週刊新潮 2020年9月24日号掲載

特集「東京藝大同窓生が被害告白 私に拳を振り上げた『伊勢谷友介』の狂気」より

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