韓国のタマネギ男「チョ・グク」著書がベストセラー…野党から大統領選出馬か

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 剥いても剥いても疑惑が顔を出す。タマネギ男こと韓国の曺国(チョ・グク)前法務部長官と家族を考察した「検察改革とろうそく市民」が、8月11日の発売と同時にベストセラーになった。

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「チョ・グク白書」を標榜する同書は、昨年下半期に始まった前法務部長官一家の不正疑惑に対する弁明で綴られ、大学教授や歴史学者、元国会議員、弁護士などが執筆者として名を連ねている。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、19年8月9日、検察改革を掲げて曺国氏を法務部長官に指名した。日本の法相に相当する。

 曺国前長官は、ソウル大学法学部の教授だった2017年、文在寅大統領候補を支援して、政権誕生と同時に青瓦台(大統領府)の民情首席秘書官に選任された。曺国氏は、検察や情報機関である国家情報院など権力機構の改革を指揮して文大統領の分身といわれ、法務部長官に指名されると文大統領の後継候補とまで囁かれた。

 文大統領が曺国前長官に改革を指示した韓国検察は強大な権限を持ち、数々の冤罪を生み出してきた。

 2010年、在日韓国人の尹正憲(ユン・ジョンホン)さんと家族ら15人は、韓国政府を相手取って冤罪被害に対する損害賠償を求める訴訟を起こした。

 京都大学を卒業後、韓国の高麗(コリョ)大学医学部に編入した尹さんは、1984年8月、保安司令部に連行され、北朝鮮から指令を受けて韓国に潜入しスパイ行為を働いたという自白を強要された。

国家保安法違反の罪で起訴され、違法な拘禁と拷問で虚偽の自白に追い込まれたと訴えたが、懲役7年の実刑判決が下された。4年間服役した後、1988年に仮釈放され日本に帰国。2013年、裁判所は尹正憲さんに無罪を言い渡し、韓国政府に損害賠償の支払いを命じた。

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