解散「石原プロ」25億円の行方 裕次郎夫人が養子縁組した「甥っ子」の存在が…

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「養子縁組したのは事実」

 まき子夫人には「遺産相続」に関して苦い思い出がある。そう指摘するのは、先の石原家のことを知る芸能界関係者だ。

「裕次郎さんが亡くなった時、まき子夫人が多額の相続税を負担することになり、本当に苦労した。当時、成城の家を抵当に入れ、銀行から8億円近く借りたのもその一環だった(02年完済)。だからこそ、まき子夫人は今後のことを心配しているのだと思います。その中でも最善の方法が甥御さんを養子にすることだったのでしょう。まき子夫人の親族の中には、金を借りたまま返さないような人もいましたが、邦彦さんのことは可愛がっていましたから……」

 相続問題に詳しい武内優宏弁護士によると、

「遺言状があれば、本人のきょうだいが存命中の場合でも遺産を100%甥っ子に相続させることはできます。でも甥っ子と養子では相続税の額が変わります。養子だと本来の相続税分のみ。一方、甥っ子の場合だと相続税額が本来の相続税分に1・2を乗じた額になるのです」

 まき子夫人がそこまで考えて邦彦氏と養子縁組をしたのかは定かではない。そのあたりの経緯について確認するため、経営する書店に現れた邦彦氏に諸々の質問を投げかけたが、

「会社(石原プロ)のほうにお願いします」

 の一点張り。

 石原プロにも取材を申し込んだところ、

「(まき子夫人と邦彦氏が)養子縁組したのは事実です」

 との回答が寄せられた。

 鉄の結束を誇った石原プロと石原軍団。その長い歴史を締めくくるキーマンがまき子夫人の「甥っ子」になろうとは、先見性に長けていた裕次郎も想像できなかったに違いない。

週刊新潮 2020年7月23日号掲載

特集「『裕次郎』大いなる遺産! 解散『石原プロ』25億円の行方に『まき子未亡人』溺愛の甥っ子」より

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