ツイッターで「ポテサラ」論争がぼっ発 簡単に作れるものか、手間がかかるのか――

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最高に手間のかかるポテサラ

 そこで、これまでに加藤氏が居酒屋で感動した「珍しいポテサラ」を3パターン、紹介してもらうことにした。

「1つ目はジャガイモに少しサツマイモを入れてポテサラにしているお店がありました。いい意味で甘くなって、お酒に合うんですね。2つ目は燻製を活用したお店です。沢庵の燻製であるいぶりがっこを入れるレシピは知られてきましたが、私が行ったお店はポテサラそのものをスモークしていました。燻製の香りが豊かで、これも美味しかったですね。そして3つ目は、そのままのマッシュポテトや、切っただけのハム、キュウリが皿に入って出てきたお店です。つまり自由に味つけして、自分で混ぜて食べろ、というわけです。やってみると何より楽しいんですね。このアイディアには感心しました」

 では最後に、思いっきり簡単なレシピと、思いっきり大変なレシピという、両極端なポテトサラダの作り方を紹介してもらおう。

「簡単なのは、皮を剥き、ラップでくるんでレンジでチンします。ラップのまま皿に入れてフォークで潰すと、マッシュポテトが楽にできます。そしてスーパーで買ってきたピクルスの瓶詰め、そのキュウリを中に入れます。キュウリを刻んで塩で揉む手間が省けますし、酢を入れる必要もなくなります。ピクルスの漬け液は美味しいですし、瓶にはオシャレなハーブが入っています。マヨネーズで和えたら皿に盛り付け、そのハーブを飾りに使えば、見た目も綺麗になります」

 次は休日の午後をまるまる潰すことになるレシピだ。

「まずは最低でも2種類のジャガイモを買います。ホクホクとねっとりなど、異なる食感のイモをブレンドさせると味わいが広がります。酢は高級なワインビネガーでも、塩もヨーロッパ産の岩塩でもなんでもいいですが、せっかく手間をかけるのですから、マヨネーズは自分で作りましょう。そして、スモークサーモンの付け合わせに出てくるケッパーはピクルスの一種ですから、これを中に入れます。ハーブはディルが合うと思います」

 更にフライドオニオンを入れると、香りが豊かになり、歯ごたえも面白くなるという。もちろん出来合いを買ってきてもいいが、どうせ凝るならこれも自作したほうがいい。

「キュウリは普通に切って塩で揉みますが、ニンジンは入れないほうがいいかもしれません。というのは、豪華な感じを出すために、マヨネーズで真っ白になったポテサラに、パウダーのパプリカを振りかけて彩りにしたいんです。パプリカもニンジンも赤色で重なってしまいますから、ここはニンジンを抜いちゃいましょう」

 もちろん、ニンジンが大好きという人は入れて構わない。日曜の夕方に完成すれば、アルコールの飲める人なら、至福の時間が待っているはずだ。

 それにしても「ポテトサラダくらい作ったらどうだ」と言った高齢の男性は、ポテサラの奥深さを知らないのではないだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年7月13日掲載

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