コロナ禍のUFO認定、異星人の交流について~まんきつコラム「すてきな星で暮らしたい」
三島由紀夫の『美しい星』(新潮文庫)は火星人との交流の物語だった。このコロナ禍で、米国防総省はUFOの存在を認定。そして、イラストレーターでコラムニストのまんきつには摩訶不思議な出会いが待っていた。
去年の10月半ば、整体院で
4月末、新型コロナウイルスの報道で鬱々とした私の目に、心躍るニュースが飛び込んできた。米国防総省が未確認飛行物体の映像を公開し、これをUFOと正式に認めたのだ。
常日頃からUFOの存在を信じて、それを身近な人に話しては「また酒飲んでるのか? 病院行け」や「残念だよ、惜しい人を亡くした」と勝手に亡き者にされたり軽蔑の眼を向けられたりしてきた私。
だからこの発表は、アメリカ国防総省に「まんきつ、UFOの話しちゃいなよ!今がその時だよ」とGOサインを出されたような心強いものだった。
実は去年の10月半ば、突然膝が痛くなりうまく歩けなくなってしまった。
病院の整形外科に行き、レントゲンを撮ってもらったが、水は溜まっておらず軟骨も減っていないらしい。医者からしばらくマッサージに通うことをすすめられたので、ずぼらな私は、どうせ通院するならば家から一番近いところ……とグーグルマップで検索を始めた。
すると、家から80mの場所に整体院があることに気づいた。すぐに電話をしてマッサージの予約を入れた。当日、整体院をおとずれると、か細い中性的な男の先生が迎えてくれた。
いわゆる普通の整体院なんだろう。穏やかそうな人柄に安心し、私は症状のことなどつらつら話しベッドに横になった。「ここって最近オープンしたんですか?」とたずねると「いいえ、このお店はオープンして16年経っています」と言うのだ。
「ええっ! 5年間毎日この前を通っていたんでけど、ここに整体があるなんて全く気づかなかった!」
愕然とした面持ちで整体師を見つめた。
すると「そういうお客さん多いんですよ。おそらくまんさんの波動とお店の波動が合うようになったからここが見えるようになったんだと思います」と言った。
私は内心、波動キーワードきた……としたり顔に。ええ、言ってる意味わかりますとも。と思いながらも「えっ、そんなトトロみたいなことってあるんですか?」と白々しく驚いてみせた。
きっと長く通うことになる整体院では、おかしな言動を慎んでおかねばなるまい。しばらく施術を受けていると、沈黙のなか突然整体師がこう遠慮がちに言った。「あの、こんな失礼なことを言っていいのかアレなんですけど、まんさんが最初にお店に入って来た時、ずいぶん人間離れした人が入ってきたなーって思ったんですけど……まさか宇宙人じゃないですよね?」
突然の告白
今思えばこれは、試されていたのかもしれない。整体院の中の、ありふれたたわいもない会話として軽く受け流しておけばよかったもの、気づけばつい素で答えてしまっていた。
「実は、数年前いわゆる見えると言う人に“あなたはプレアデス星人です”と言われたことがあって……」と言うと整体の先生が急に真顔になり、声をひそめて、「実は私もプレアデス星人なんです」とささやいた。
遠く離れた土地でまさかの同郷人との出会いにちょっぴり心躍る、という誰しも経験する話が家の近所の小さな整体院で起きたのだ。しかも故郷はプレアデス。宇宙人先生は表向き、整体院として看板を出しているが、本当は地球人の波動を上げるのが自分の仕事だということ、水面下でよい宇宙人と悪い宇宙人が戦っていることを教えてくれた。
私が「先生と故郷が同じなんですねえ」というと、宇宙人先生は懐かしそうに目を細めた。1時間4700円の整体に通いだして半年後、なぜか私はオーラが見えるようになった。
波動が上がったらしい。オーラが見えるようになったことを報告すると「うちにくるお客さんで見えるようになった人、結構いるんですよ。そうですか~まんさんも見えるようになりましたか」といつもの穏やかな声でささやいた。
私はもともと霊感ゼロ、くじ運ゼロ、もちろん幽霊など見たことない人種なので、今後サイキック的なものとは一切無縁なのだろうと思っていたが、人は意外と簡単にオーラが見えるようになるもんなのである。
目の力を抜いて対象物を凝視せずに、おでこ全体でぼんやり見つめていると上半身の周りに綺麗な色が浮かび上がってくる。色は黄色だったりオレンジだったり、ショッキングピンクだったり様々で、人はこんなにも綺麗な色をしているんだと目が釘付けになる。
生きていると、まだまだ考えられないような不思議なことがたくさん起こるのだ。そりゃUFOも宇宙人もいるよ。