早くも「マスク」の値段が下がり始めたウラ事情 再び高騰の可能性も…

国内 社会 2020年5月9日掲載

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 近所の薬局では依然として品薄だけれど、簡単に手に入ったなんていう話を最近よく聞く。日本国内でコロナウイルスの感染者が確認されてから4カ月近くが経つ現在、「マスク」の販売はこんな状況だ。実際は、先日まで「バブル価格」だったその値段は、徐々に下がってきているという。流通アナリストの渡辺広明氏が、そのカラクリを読み解く。

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 コロナ以前、マスクはドラッグストアなどで50枚入り500円強で売られていました。ところが、世界的な需要増によって原材料である不織布「メルトブロー」の価格は、今や20~
40倍ほどに高騰。世界のマスクの半分を生産していた中国の製造元は、それまでのだいたい8〜10倍の値段で売らなければもとが取れなくなりました。

 当然、消費者に届く際の小売価格にも値上がり分が反映されますが、平時よりかなり高くなったマスクを売れば、〝ぼったくり〟と世間から批判されかねません。そのため、バブル価格のマスクはチェーン系の薬局では売られずに、普段ではマスクを扱わないような店で販売されている……。4月22日の配信記事「【コロナ禍】東京「新大久保」でマスクが大量に売られているワケ…ただし今だけ?」で紹介したのは、こうした状況でした。だいたい2週間前の時点では、東京・新大久保の韓流ショップなどで50枚入りで3500円前後が相場でした。

 そこで見ていただきたいのが、掲載の写真です。こちらは5月7日のおなじ新大久保でのマスク販売の様子です。50枚入りマスクの値段が、税別価格で2500円前後にまで値下がりしていることがわかります。およそ2週間で、1000円程度、値下がりしているわけです。

 以前は新大久保やアメ横など限られたエリアで売られていたマスクは、それ以外の場所でも売られるようになりました。私の自宅がある神奈川県の川崎でもマスクは売られていましたし、五反田では、リアカーを引いて販売している業者も。みなさんのご近所でも、個人経営のアパレルショップやレストランの店先で、マスクが売られていたりするのではないでしょうか?

 値段が下がり、そして色々な場所で売られるようになったマスク。原因はなんでしょうか。

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