五輪1年延期で「U-23」はどうなる? 日本代表には吉か凶か

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 五輪種目で唯一“年齢制限”が設けられているのが、男子サッカーである。

 スポーツ紙サッカー担当記者によると、

「FIFA(国際サッカー連盟)曰く、“サッカーW杯こそが世界最大のスポーツイベント”。事実、W杯のテレビ中継視聴者数は五輪のそれを凌いでいます。FIFAにとって、五輪サッカーはW杯より下位。だから五輪の出場資格を“23歳以下”としているのです」

 では、1年延期が決まった東京五輪はどうなるのか。“23歳以下(U-23)”のままなのか、それとも1年延びて“24歳以下(U-24)”となるのか。

「U-24だと年齢制限のないW杯代表とかなり似通ったチーム編成になるので、FIFAはそれを嫌って、U-23で据え置くと思われました。でも、蓋を開けると、IOCが提案した“U-24”案をFIFAはあっさり受け入れた。延期で涙を呑む選手が出て世界中から批判されるのを恐れたのでしょう」

 かくして東京五輪は“U-24”と決まったわけだが、これは日本代表にとって吉報なのか凶報なのか。

「多くの国の代表が年齢制限ギリギリの選手を中心に編成されていますが、日本は、司令塔の久保建英は18歳で、守備の要となる冨安健洋も21歳。他の主力も年齢制限に引っかからないので、“U-23”の方が有利でした。ただ、24歳となると、所属チームでの貢献度も増し、強制徴集権がない五輪代表には招集できないケースが増え、大会全体のレベルは間違いなく下がるでしょう」

 1月のアジアU-23選手権で大惨敗した日本。この1年を奇貨とすべし。

週刊新潮 2020年4月16日号掲載

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