「クールジャパン機構」のクールじゃないセクハラ訴訟

国内 社会

2020年03月28日

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 この方々、セクハラは日本が誇るべき文化だとでも認識しているのか。日本文化を海外に発信すべく、官民出資で設立されたクールジャパン機構の元幹部2人が、訴訟でセクハラ認定されたが、その中身たるや――。

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 その日が桃の節句だったのは偶然だろうが、3月3日、東京地裁で2人のエリートがセクハラ認定された。元派遣社員の30代の女性が、セクハラを受けたとして損害賠償を求めた裁判で、2人に計10万円の支払いが命じられたのだ。

 ちなみに、舞台となったクールジャパン機構こと海外需要開拓支援機構は、日本ブームを創出し、インバウンド振興で経済成長を実現させる、内閣府の「クールジャパン戦略」の中核を担う組織。官民のエリートたちが日夜知恵を絞り、海外への有効な発信について模索しているはずである。

 そんななか、30代女性との間でなにか誤解でも生じたか。裁判長は、「くじは業務とは無関係の行事への同行を強制するもので違法」と判断したが、おみくじ文化でも発信する際に、勇み足があったのだろうか。

 そこはくだんの30代女性に聞くしかない。彼女は2015年1月、クールジャパン機構にアシスタントとして派遣され、最初の事件は同年7月、歓送迎会の帰りに起きたという。主役の大崎芳樹氏(58)=仮名=は、1985年に東大法学部を卒業して通産省(現経産省)に入省。特許庁総務部長などを経て12年、クールジャパン機構の専務執行役員になっていた。

「その日、2次会で私の近くに座った女性が、太ももから股関節を触られていました。散会後、私と大崎専務は日比谷線六本木駅の中目黒方面のホームに立っていて、10分ほど執拗に肩に手を回されました。体ごとよけても、ニヤつきながら近づいてきたんです。電車に乗り込むと、今度は手を握ったり体を触ったりしてきて、周囲からジロジロ見られ、どんな関係だと思われているんだろうと羞恥心を覚えました。話題を仕事に変えても、“手がきれいだね”とか言って、触ろうとしてくるんです」

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