「城島健司」がホークスに電撃復帰、“釣り人”から次期監督“最有力”に躍り出た理由

スポーツ 野球 2020年1月13日掲載

  • ブックマーク

“鷹のレジェンド”が15年ぶりにホークスへ帰ってきた。

 ソフトバンクは昨年12月20日、城島健司氏が「会長付特別アドバイザー」に就任すると発表した。現役時代から王貞治会長に心酔する城島氏にとっては、うってつけのポストともいえる。就任会見で、城島氏は「この球団は王さんの球団であり、考え方が根本にあるチーム。向こう20年、30年続けていける手助けができればと思っています」と抱負を語った。城島氏と王会長との絆は固い。1995年からダイエー(当時)でプレー。99年には、ダイエーの初優勝と日本一に貢献するなど、王監督時代のチームを正捕手として献身的に支えた。

 2006年には海を渡り、メジャーリーグのマリナーズに移籍。その後、阪神を経て12年限りで現役を退いた。引退後は球界を離れて「釣り人」としてテレビ番組に出演するなど、自由な生活を謳歌していた。ソフトバンクの担当記者は、今回の復帰について、こう話す。

「突然の発表にわれわれマスコミもびっくりしました。将来的なホークスへの復帰待望論は強かったですが、『いきなり』という感じはありますが……。城島氏は歯に衣着せぬ言動が多く、それを支持するファンもたくさんいて、球団には“城島グッズ”への問い合わせもあったそうです」

 城島氏は現役時代からリーダーシップが評価され、さらには卓越した野球理論にも定評があったという。前出の担当記者が続ける。

「城島氏は思ったことはなんでも口に出す人。ダイエー時代から誤解を生みやすいタイプでもありましたが、行動力が伴っていたので、最終的に誰もが彼についていきました。今でも城島氏の野球理論を参考にしている選手もいるようですね。また、城島氏は寝る間を惜しみ、練習に励んでいました。野球への情熱はグラウンドの中に留まらず、配球やインサイドワーク、打撃技術など多岐に及び、いろいろな人から多くのことを吸収しようと話を聞いていた。城島氏が当時エースだった工藤公康監督について回り、捕手の心得を尋ねていたのは有名な話のひとつ。工藤監督も『城島くらいしつこい奴はいなかった』と言っていました」

 城島氏はかつて「感性だけで野球をやっている」と酷評されたことがあったが、自らの情熱と努力で日本球界を代表する名捕手へと成長を遂げた。現役時代の終盤には、セ・リーグの人気球団、阪神でプレーした経験もあり、これまで歩んできた野球人生が指導者としても生きそうだ。

 そして、今後期待されるのは次期監督への就任である。長年にわたり、ソフトバンクを取材するスポーツライターは「次期監督の有力候補のなかで、一番手に躍り出たといってもいいのではないか」と語る。

「ホークスの黄金期を作った小久保裕紀氏と井口資仁氏、松中信彦氏、そして城島健司氏です。この4人は将来の監督候補と言われていました。現役時代に輝かしい実績を重ねて、誰が就任してもおかしくない状況でしたが、ここにきて、城島に次期監督就任へのチャンスが回ってきたといえます。井口氏はロッテの現監督ですし、小久保氏は女性トラブルなどで、王会長の逆鱗に触れたという話も……。一方、松中氏は一匹狼なところがあり、敵を作りやすい性格。監督には不向きとみる球団関係者もいます」(前出のスポーツライター)

 確かに、小久保氏はいまやNHKの解説者として、野球中継の顔になりつつある。松中氏もまた、独立リーグ・香川オリーブガイナーズのGMに就任するなど、2人ともホークスと“別の道”に進んでいるようにみえる。

「城島氏の球団復帰は、監督就任にはもってこいのタイミングです。ホークスは3年連続で日本一を達成していますが、内川聖一や松田宣浩といった主力選手の高齢化が目立ち、主軸の柳田悠岐はケガへの心配が付きまとっています。今後を見据えると、“新生ホークス”への切り替え時に来ているのは間違いない。工藤監督は今年で就任6年目と長期政権となっている。弟子にあたる城島氏に監督のバトンを渡せば、工藤さん自身も納得するのではないでしょうか」(前出のソフトバンク担当記者)

“釣り人”から“次期監督”へ……その流れはできつつある。

週刊新潮WEB取材班