東南アジア王室「隠し子騒動」「側室収監」大奥異変

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 これは宮中某重大事件と言えるかもしれない。我が国の皇室のことではない。東南アジアのやんごとなき方々の行状である。

 まず、国民を驚かせたのは、今年1月、任期途中で退位してしまったマレーシアのムハンマド5世前国王(50)である。3年前に国王になったものの、昨年11月に病気療養という理由で長期休暇に入った。

 ところが、前国王はロシアに滞在しており、同月に26歳(当時)のロシア人美女と現地で結婚式を挙げていたのだ。お相手は元ミス・モスクワのオクサーナ・ヴォエヴォジナさん。マレーシアはイスラム教国だけに、規律を重んじる国民の手前、国王の座を退かざるを得なくなったと言われている。

 公務よりも愛を貫いたとも言えるが、その後がいただけない。オクサーナさんは、男の子を出産するが、前国王が“自分の子ではない”と言いだして一方的に離婚したのだ。東南アジアの事情に詳しいジャーナリストの大塚智彦氏が言う。

「これに怒ったオクサーナさんはDNA鑑定を要求するのですが、前国王はそれも拒否。2人の争いは膠着状態になっています」

 そのマレーシアと国境を接するタイの王室にも重大事件が起きている。

「今年7月、ワチラロンコン国王が、交際していたシニーナート・ウォンワチラーパックさんに正妻に次ぐ“側室”の称号を与えると発表したのです。シニーナートさんは元看護師。国王の入院中に知り合ったと言われ、宮中では“ゴイさん”と呼ばれていました」(同)

 ワチラロンコン国王と言えば、今年5月、戴冠式を終えたばかり。プミポン前国王と違って王族らしからぬ派手なプライベートライフでも知られている。普段はドイツのミュンヘンに滞在し、公務があればタイにやって来るという生活スタイルも独特だ。

 異変が起きたのは10月。突然、国王が彼女の全ての称号を剥奪したと王室が発表する。タイは「不敬罪」があるので、現地マスコミは殆ど報じないが、ゴイさんが側室では満足せず、正妻の座を狙ったのが理由とも伝えられた。

「現在、彼女は身柄を拘束され、王宮の座敷牢のようなところに収監されていると言われています」(同)

 両国の王族と比べるのも畏れ多いが、わが皇室のなんと品行方正なことか。

週刊新潮 2019年12月26日号掲載

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