ハロルド・ジョージ・メイが日本で見つけた飲食店 美味しいNIPPON

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 好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第20回は、ハロルド・ジョージ・メイさん。今回は「ザ・プリンス パークタワー東京 レストラン『ブリーズヴェール』」に伺いました!!

 東京タワーの傍に建つザ・プリンス パークタワー。その最上階にあるフレンチレストラン、ブリーズヴェールに来店したのは、新日本プロレスのメイ代表取締役社長兼CEOだ。

 オランダ出身の実業家で、いくつかの企業経営に携わり、タカラトミーの社長として同社の業績をV字回復させたことから“プロ経営者”として知られる。

「ウィークデイの昼食は愛妻弁当ですが、休日は、ちょっとした贅沢を味わいにこちらのレストランに妻と伺います。食材や、調理法は言うまでもなく、絵画のような盛り付けは素晴らしいの一言。一流ホテルだけあってサービスもきめ細やかで、『おもてなし』の心を感じられるんです」

 ビジネスシーンでも安心して利用できる質の高さはもちろん、値段が抑えられているのもポイントだと話す。

 今回、メイさんが注文したのは「ビジネスランチ」で、料理は北海道産蝦夷鹿のラグーとフランス・ロワール産ホロホロ鳥のヴィエノワーズを選択した。

「こうした珍しい食材があるのも嬉しい。私はチャンスがあれば、こうした野性的な食材の料理を選びます」

 というのも、メイさんは意外にも自然派。週末になると、ほぼ何も持たずに単身、山へキャンプに向かうのだとか。

「必ず持っていくのは、ナイフ、トイレットペーパーにお酒くらい。食料や水はその場で調達する手ぶらキャンプが趣味なんです。つい先日も行ってきました」

 大自然の中、キャンプファイヤーをしながら、あれやこれやと想像を巡らせる。それが、ビジネスにおけるアイディアに結びつくのだとか。そんなお話を伺っていると、メインのお料理がサーブされた。

「見てください、この盛り付け! 数種のキノコが入ったソースが季節感を演出しています。ホロホロ鳥はすっとナイフが入るくらい柔らかいですが、野性味を感じられる。一つのお皿に、キャンプで味わうような自然が入っていて、なんとも味わい深いですね」

 今月、自身初となる著書『百戦錬磨』(時事通信社)を刊行予定のメイさん。日本人シェフによる、五感を楽しませる料理に、“ノックアウト”された様子でした。

週刊新潮 2019年12月19日号掲載

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