ランチパックをBBCが“ファンタスティック”と紹介「山崎製パン」に1億円ワイロ騒動

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株主総会でも…

 越後屋もびっくりの「古典的」な賄賂授受が行われていたというのである。その上、

「この調査結果はSFCサイドから山崎製パンに報告され、一昨年と昨年の山崎製パンの株主総会でも問題になりました。実際、山崎製パンの飯島延浩社長は、『(自社の社員とSFCの爛れた関係について)そういうことがあったのではないかな、という風に思っておりまして……』と答えています」(山崎製パン関係者)

 ところがその後、賄賂などの疑惑を、

「山崎製パンがちゃんと社内調査したのか極めて疑わしい」(前出の元役員)

 そこで改めて山崎製パンに尋ねると、

「もらったとされる本人がそれを否定しているので、(賄賂等の)事実は確定できませんでした」(同社の顧問弁護士)

 しかし、賄賂をもらったと素直に認めるお人好しはそうはおらず、反面調査が欠かせないはずだが、

「賄賂を渡したと認めているSFCの元社長に、山崎製パンは一切話を聞いていません」(前出の元役員)

 企業の広報対応や危機管理コンサルティングを行う「エイレックス」の江良俊郎社長はこう指摘する。

「一般論として、今回の告発のように相手方がいる話であれば、社内調査であっても双方から話を聞くのがあるべき姿と言えるでしょう。それが行われていないのだとすると、臭い物に蓋をしようとしているのではないかという印象が残ります」

 世界に飛翔した山崎製パンが、このまま疑惑に蓋ならぬ、疑惑を「パック詰め」して済ませていいのだろうか。

週刊新潮 2019年11月7日号掲載

ワイド特集「マネーの達人」より

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