サークルKのドメインは6千万円! 「中古ドメイン」が悪用されるリスクを解説

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有名企業のドメインが犯罪に使われるリスクも

 有名企業のドメインを第三者が高値で手に入れる理由は、SEO対策のためだけとは限らない。

 企業が使っていたドメインが第三者の手に渡って、悪用されるケースもある。井上氏は「かつて使用していたドメインが悪用されれば、企業や団体の信用問題にかかわる」と警鐘を鳴らす。

「2002年に山梨大学と統合した山梨医科大学のドメインは、教育機関のみで使用できるはずの『.ac.jp』でした。しかし失効したあとに第三者が取得し、風俗情報サイトに悪用されていたことが今年に入り報じられました。関連性を疑われれば信用を損なってしまいます」

 また、中古ドメインは、本物の企業サイトを巧妙にマネた偽サイトに誘導し、個人情報を盗むフィッシング詐欺にも使われるという。

「メールやショートメッセージに『個人情報が漏れている』など注意喚起のメッセージとともにURLを貼り付け、偽サイトに誘導する手口がよく使われています。よく知られた組織名が入ったドメインだと、ついクリックしてしまうかもしれません」

 またドメインはメールアドレスにも利用できるため、「実在する企業名が入った『@○○○.com』からメールが届くと、さらに詐欺だと気付きにくくなる」と井上氏は懸念する。

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