キンプリ永瀬廉主演ドラマ全面協力のジェットスター、放送3日後に機長飲酒騒動

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 勝ち組と呼ばれる企業で不祥事が起きた。9月27日、国内最大規模のLCC(格安航空会社)ジェットスター・ジャパンの機長2人から基準値を超えるアルコールが検知された結果、遅延や欠航で迷惑を被った乗客は約2300人に上った。

 ジェットスター・ジャパンは、2011年に豪州の航空会社カンタスグループと日本航空、三菱商事などが出資して設立された新興航空会社だ。ライバルのLCC幹部によれば、

「設立当初は赤字に苦しんでいたが、LCCでは唯一、成田、関西、中部のドル箱路線を押さえて黒字に転換しました。19年6月期決算の最終利益は9億1400万円で、4期連続の黒字を達成しています」

 また、日本生産性本部が行う「日本版顧客満足度指数調査」のコストパフォーマンス部門では、大手航空会社をしのいで1位に輝いた過去も。先のLCC幹部は業績は認めつつも、

「体質が甘すぎる。他社はパイロットの飲酒を搭乗12時間前か、24時間前までとしているが、あの会社は8時間前までOK。しかも、アルコール検知器を本格導入したのは今年4月1日からで、それまでは対面での呼気確認だけだったというから驚きです」

 確かに、ジェットスターはパイロットに寛大だ。パイロットの有給休暇取得が重なって、運航が困難になり今年6月8日から30日まで国内・国際線合わせて54便が欠航に追い込まれている。経済誌の航空業界担当記者は苦笑しながら、

「9月24日、King&Princeの永瀬廉が初主演したスペシャルドラマ『FLY!BOYS,FLY!僕たち、CAはじめました』が放映されました。ジェットスターの幹部は“うちが全面協力したドラマ。会社の公式HPでも告知したので、是非見て下さい”と浮かれていましたが、その矢先に今回の飲酒騒動ですからね」

 ジェットスター・ジャパン広報部に聞くと、

「各運航乗務員への周知に加え対面での集合教育などを実施し、飲酒問題が安全問題であることの意識づけを行ってきましたが、その認識の浸透がしきれていなかったと反省しています」

 ちなみに、全面協力のドラマは5・7%の低空飛行に終わっている。

週刊新潮 2019年10月10日号掲載

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