食べてはいけないお寿司 子どもに避けたい“タール系色素”まみれのチェーン一覧

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EUで課される「キレる子ども」表示

 もちろん表にある着色料は全て日本で認可されているものだが、海外に目を向けるといささか事情は異なってくる。例えば、このうち「黄4」「黄5」「赤102」「赤40」については、子どものADHDとの関連性が指摘され、イギリスでは事実上、使用禁止に。EUでも「これらの着色料は子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性があります」との表示を付ける義務がある。言わば、「キレる子ども」表示だ。また、「赤106」も、アメリカやEUで使用が認められていない添加物。しかし、ここではまだまだ野放しというワケだ。

 表を見るとわかるのは、「黄4」+「青1」の組み合わせが多数、用いられていること。

 先の安部氏が言う。

「これらの多くは、黄色と青を混ぜて緑色にし、ワサビの色調を強くするために使っているのでしょう」

 寿司を食べる時にワサビの色を気にする人も少ないだろうが、こんなところにまで色を付けてしまうのだから恐れ入る。

「ここまで入れるものか、と正直驚きました」

 と述べるのは、元鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村幹雄氏。中村氏は長年、食品添加物メーカーに勤務し、役員も務めたその道のプロだ。

「赤106は、さくらでんぶの色だと思います。これだけ着色料を使うのは、お店がお客さんの健康リスクよりも、寿司の“見た目”を良くし、買ってもらうことを最優先に考えているからです」

 表を見ると一目瞭然だが、タール系着色料については、11の対象店のうち、「美登利」の商品がほとんどを占める。世田谷区梅丘の発祥で行列の出来る店として知られ、近年はテイクアウト分野にも力を注いでいる。「添加物まみれ」と言うべきこの美登利に見解を問うたが、回答なしだった。

 続いて使用の多いライフに尋ねると、こちらは、

〈黄色4号:タクアン、黄色4号+青色1号:茎わかめ、みどり豆、黄色4号+赤色102号:とびっこの着色のため〉

 と回答。いずれも寿司そのものより、添え物に使用されているのが特徴だ。

 これらをあえて買うかどうかは個々人の選択である。

(2)へつづく

週刊新潮 2019年6月13日号掲載

特集「着色料まみれ! 添加物ざんまい!! 食べてはいけないスーパー・駅ナカの『お寿司』」より

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