“爆弾処理”的役回り 近藤春菜は第二のマツコ・デラックスになるのか?

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 最近注目を浴びているのは、怒れるオンナばかりである。宇垣美里、中井りか、弘中綾香アナ、山本舞香…「お前ら、いちいちうるせえな」を言わずにおれない女性に、「自分を持っている強さ」や、「女子アナ・タレントらしくない正直さ」という魅力を感じる人もいるだろう。ときには「美人でドSってたまらない」、という声も聞かれる。しかし一番の理由は、みんな怒りたいのに怒れない抑圧を感じているからではないか。多かれ少なかれ空気を読まざるをえないご時世。だからこそ周囲の思惑を気にせず「怒れる女性」は、スカッとするひとつのエンタメとして需要があるのだと感じている。

 そんな中、空気を読んで怒るというハイブリッドな技を見せているのがハリセンボン・近藤春菜だ。

 爆弾処理班のような女、春菜。特に日テレでの様子を見ていると、そんな言葉が思い浮かぶ。キナ臭い話題の時でも一生懸命に、視聴者目線を忘れずに怒りのコメントをしてくれる様子は、確かに胸を打つ。今にも爆発しそうな世間の怒りや不満を見事に吸い取り、収める役回りを請け負わせたらピカイチなのだ。

 例えば吉本騒動では、怒りをあらわにする「スッキリ」MC・加藤浩次のフリに対し、サブMCとして身内をしっかり批判。でも後輩が置かれた苦境も含め、声を震わせて語る姿は賞賛された。その2年前は SMAP解散決定後、中居正広が背負う重責を「ナカイの窓」で涙ながらにいたわる様子を見せ、「ファンの気持ちを代弁してくれた」と話題になっていた。

 そう、彼女が重宝される理由は「代弁」能力である。司会者や視聴者が言って欲しいことを、過不足なく、しかもエモーショナルに言える。この嗅覚が優れているのはアンミカや若槻千夏もそうなのだが、いかんせん彼女たちはガチャガチャしていて、「私わかっていますよ」という自意識が悪目立ちすることもある。一方で春菜は「角野卓造じゃねえよ」でお馴染みのギャグしかり、朴訥でぽっちゃりめの容姿も味方して、クレバーさが嫌みに転じることがない。以前は朝ドラで、クセが強めなヒロインの上級生役を好演していた記憶もある。自意識に溺れることなく、求められているものにきちんと応えるというカンの良さが備わっているのだろう。

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