伊藤詩織さんvs.安倍官邸ベッタリ記者の法廷対決 被告が墓穴を掘る「ホテルの証拠ビデオ」

国内 社会 週刊新潮 2019年7月18日号掲載

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苛烈を極めた反対尋問

 午前10時過ぎに開廷された裁判は、詩織さんへの主尋問・反対尋問、山口記者への主尋問・反対尋問という順で進んだ。詩織さんは青いシャツに濃紺のダブル・ジャケットとパンツを身にまとう。

 反対尋問は相手方の弁護人から行なわれる。詩織さんへの反対尋問は苛烈を極めた。例えば、「膝にケガを負った」と詩織さんが主張していることについて問われた際、堪えきれず声を震わせ、

「その夜は必死に、これ以上、性行為を続けられないように、必死に膝を閉じ、身体を固くして抵抗していたので。その際に足を開かれ揉み合いになった時のことだと私は感じています」

――ベッドの上ですよね?

「はい」

――ベッドの上で、膝が擦れるようなことはないと思うんですけど?

「その時は必死に、命の危険を感じながら争っているため、どこでどうなったか説明することはできません」

 3人の裁判官のうち1人は女性で、表情の険しさがいや増しに増すばかり。昼休みに入ると、生々しいやり取りに拒否感を抱いた女性傍聴人が涙ながらに退廷する姿も見えた。

 他方、山口記者はグレーのスーツに白いシャツ、格子柄のネクタイという出で立ち。トレードマークのヒゲはない。反対尋問では、「ホテルの居室内でのベッド間の移動」について問われた。浴室隣側をベッドA、窓側をベッドBとする。

――詩織さんはどちらのベッドに寝たんですか?

「ベッドAです」

――あなたが寝たベッドはどちらですか?

「ベッドBです」

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