交番襲撃「飯森容疑者」の自衛官時代、元同僚らの人物評は“笑わない男”
“拳銃に慣れていた”報道に疑問
警察官から拳銃を奪った飯森容疑者。5発あった弾丸が4発しかなかったことで、1発はどこかで発砲したとみられている。
元自衛官ゆえに「拳銃の扱いに慣れていた」との報道も一部でなされたが、前出の同期隊員によれば「任務が電測だったため、拳銃訓練の経験もなかったはず。全ての自衛官が拳銃を訓練するわけではない」。実際には、拳銃には縁遠かったようである。
「幹部自衛官になりたい」。入隊直後、飯森容疑者はそんな“夢”を周囲に語っていたというが、わずか半年で自衛隊を去ってしまった。その理由について、内部資料には「自己都合」としか記述されておらず、詳細は闇の中だという。
海自の中堅隊員は「艦船内はごく限られた空間であるため、海自隊員にとっては対人関係がとりわけ重要になる。短期間で除隊する隊員のほとんどが、人間関係のもつれを原因とする。だが、飯森がなぜ辞めたのか、今となっては分からない」と話す。
一方、飯森容疑者は「2級精神障害者保健福祉手帳」や「精神科の診察券」を所持していたと報じられているが、海自時代にその兆候はあったのか。
「当時、飯森が大きな悩みを抱えていたとは思えない。少なくとも警察組織や警察官に恨みを抱いていたり、左翼的な思想や特定宗教などにのめり込んだりしていたことはなかった」。同期隊員はそう言い切る。
飯森容疑者を凶行へと“暴走”させた「心の闇」はいったい何だったのか――。
[2/2ページ]