加藤茶夫人・綾菜の便乗デビュー 足りないものは「ぶりっ子」力?

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便乗デビューに必要なのは、アイドルや女子アナのぶりっ子力

 昔はアイドルなどがよく、「家族が勝手に事務所に履歴書を送ってしまい、それがデビューのきっかけになった」「友達のオーディションについて行ったら、私がスカウトされた」というエピソードが語られたものだ。自分から芸能界に入ろうとガツガツしていたわけではない。だけど、どうしてもと周囲の後押しがあったから、リクエストにお答えしました、という言い訳である。

 あるいは、フリーになった女子アナがよく言う、「私はアナウンサーなので、ドラマ出演の打診に驚きましたが、せっかくなので挑戦します」という言い訳。「自分を女優と思うような勘違い女じゃないですよ」というエクスキューズと、「本業はアナウンサーなので、演技が下手でも許してくださいね」という予防線。

 おそらく身内のおかげで芸能界デビューした面々には、嘘でもそういうぶりっ子力が問われる。嫌よ嫌よも好きのうち、ってやつである。全然芸能界なんて興味なかったんですけど、という姿勢。身内のおかげで声をかけてもらったのはわかっていますが、どうしてもと言われたので、という見せかけの謙虚さ。コネも運の強さもまた才能ではあるけれど、自分の力だけで世の中に出た、という態度ではそっぽを向かれがちだ。理不尽だが、ちょっと遠慮がちで欠点がある方が、可愛いと思ってもらえる時代である。

 さて、綾菜夫人にこのぶりっ子力は発揮できるか。ブランドものを身につけ、男友達と写真に収まるような真似はもうできない。あるいはそのままでいたいなら、キャラ立ち優先で「悪妻」キャラを貫くという異端の道もある。かつての野村沙知代夫人のように。とはいえ、愛しのカトちゃんももう76歳。心穏やかに過ごしたいだろう。妻の芸能活動については「ちょっとだけよ、あんたも好きねえ」と軽い感じで釘を刺しておいた方が良いのかもしれない。

(冨士海ネコ)

2019年6月22日掲載

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