サラリーマン川柳のレベルが低下している? 松本人志の発言に注目が集まったが……

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松本人志自ら“添削”したことも

 さて、松本人志が最初に批判したのは15年の1位「退職金もらった瞬間妻ドローン」だ。マイナビニュースが16年5月29日に報じた「松本人志、サラリーマン川柳の結果に不満爆発!『決めたやつのセンス疑う』」の該当部分を引用させていただく。

《松本は首をひねりながら、「いつも引っ掛かるところがあって。1位が……なんか……そんなに面白いか?」と言葉を選びながら疑問を投げかけた。今年1位になった作品については、「何にもかかってないじゃないですか」と指摘し、「ドローンは何にも関係ないから、全然1位じゃない。これを決めたやつのセンスを疑う!」「プロは全く納得していない!」と語気を強めた。

 ゲストのナイツ・塙宣之(38)も「全く同じことを思っていました」と流れに乗り、「『喧嘩して操縦できずに妻ドローン』とか」と“ドローン”の正しい使い方を解説。松本はその例に納得しながら、「せめてドローンの機能がちょっと加わっているとか」「(1位の“ドローン”は)関係ないから!」と叫んで共演者を笑わせた》

 ちなみに伊集院光(51)もラジオ番組「伊集院光 深夜の馬鹿力」(TBSラジオ)で、全く同じロジックで句の欠陥を指摘している。その一方で、松本は2位の「じいちゃんが建てても孫はばあちゃんち」、4位の「娘来て『誰もいないの?』オレいるよ」は「うまい」と評価した。

 2回目の批判は18年。1位の「スポーツジム車で行ってチャリをこぐ」を「そもそも字余り」とし、番組内で「ジム通い車で行ってチャリをこぐ」に“添削”した。また「俺の中で1位」としたのは、5位の「電子化について行けずに紙対応」だった。

「ということで、5月26日の『ワイドナショー』を少なからぬ関係者が注視していたわけですが、結果から申しますと、今年はサラ川についての言及はありませんでした。私の周囲では『松本さんが、論評に値しないほど面白くなかった』と判断したのではと盛り上がりました。TBSやテレ朝の情報番組でもサラ川が取り上げられていましたが、盛り上がっていないような印象を受けました。実際、私も年々、笑いのレベルが下がっていると思います」(前出・民放キー局関係者)

 この記事でも原点から振り返ったが、同じように「レベルの低下」を実感されただろうか、それとも「いや、毎年面白く読んでいる」と思われるだろうか?

 いずれにしても、審査員が評価を下せば「ヤラセ」や「忖度」が取り沙汰され、一般投票で“民主的”に採点すれば「判断基準が甘い」と批判される。作品の優劣をつけるのが難しい時代になったのは間違いないだろう。

週刊新潮WEB取材班

2019年6月2日掲載

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