歌手・西川貴教さんが島根県の石炭火力発電所を訪問!火力発電の重要な役割とは?
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わが国の電源構成の約7割を占める火力発電は、発電時に地球温暖化の要因であるCO2を排出するという課題を持つ一方、資源の乏しい日本にとっては、電力の安定供給に欠かせない存在である。最近では、風力・太陽光など天候に左右される再生可能エネルギーの発電状況に合わせ、出力を変動し電力系統を安定させる「調整力」としても重要な役割を担う。エネルギーや環境問題に深い関心を抱く歌手の西川貴教さんが中国電力の三隅(みすみ)発電所を訪れ、石炭火力の重要性とその役割、脱炭素化の取り組みを学んだ。
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中国電力の三隅発電所は島根県西部、美しい海と山に囲まれた浜田市三隅町に立地する石炭火力発電所だ。約100万平方メートルの敷地に2基の発電設備と石炭・木質バイオマスを貯蔵するサイロが並ぶ。1998年6月に1号機、2022年11月に2号機が運転を開始している。発電出力は共に100万kWで、併せて200万kWとなる。同発電所は中国電力が擁する最大級の発電所であり、同社の供給力の約2割を担っている。
「中国地方の電力を長く支えている存在なんですね。火力発電所を訪ねるのは初めてなので、わくわくしています」。そう話す西川貴教さんを迎えたのは、三隅発電所長の平岡正行さん。「三隅発電所は中国地方の電力供給を支える重要な存在。従前は、主力電源としてほぼ1年中フル出力で運転していましたが、2020年代に入り、太陽光・風力など再生可能エネルギーが増加し、天候による発電量の変動に合わせ火力の出力を緻密に調整する運転が大半を占めるようになりました。また、出力調整に伴い設備の起動・停止の繰り返しによる各種機器への負担も増しており、点検にも気を使います」
「高効率化」と「木質バイオマス混焼」でCO2の排出を大幅削減
火力発電所は、発電時にCO2を排出するため、国は非効率な石炭火力発電所を減らしていく方針を示しているが、平岡所長はこう続ける。「利用可能な最良技術の採用により、石炭火力では最高水準の発電効率43%を達成し、CO2の排出量削減に努めています」
さらに、三隅発電所では、間伐材を利用した木質チップなどを石炭と混ぜて燃焼させる「木質バイオマス混焼」によるCO2排出量削減にも取り組んでいる。木は成長過程でCO2を吸収するため、それを燃やしても大気中のCO2は増加しない。平岡所長は、「1号機で2013年から島根県産の木質チップを3%程度混ぜて実施。その実績を踏まえ、2号機では運転開始時から海外産木質ペレットも導入しました。設備の改良等を進め、混焼率を平均10%程度まで拡大しています」と話す。2号機では、年間で約20万世帯*の排出量に相当する約50万トンのCO2を削減している。
*1世帯あたり年間CO2排出量は2.47トン(2023年度) 出典:環境省作成資料
野外音楽フェスティバルをゼロエミッションで開催するなど、エネルギーや環境問題に深い関心を抱く西川さんも、「火力のデメリットであるCO2の排出量を削減するため、技術革新による発電効率の向上や最新の脱炭素技術の導入などに取り組んでいるのですね」と関心を寄せていた。
周辺環境との共生への取り組み
西川さんが驚いたのが、敷地に並ぶ燃料貯蔵の巨大なサイロ群である。石炭サイロは67万トン、木質ペレットサイロは6万トンの貯蔵が可能という。発電所では年間400~500万トンの石炭を輸入し消費する。三隅発電所は9万トン級の石炭輸送船が着桟可能な専用バースを備え、年間50~60隻が入港する。平岡所長が言う。「不測の事態に備え、1.5か月分程度の石炭を貯蔵できる設備を有しているが、最近は発電量が一定でないため、調達の見通しを立てるのも難しい」
石炭火力発電所では、屋外に貯炭するケースが多い。「屋外に貯炭すると粉塵の飛散や騒音の問題が生じます。周辺環境との調和を考慮し、石炭を桟橋からサイロ、ボイラまで運ぶコンベア(全長3キロ)もすべて密閉型にしています」
その後、中央制御室、タービン・発電機、そしておりしも石炭輸送船が入港し、石炭を陸揚げする揚炭機の様子も視察した西川さんが、こう話す。「今回初めて火力発電所を視察し、火力が担う供給力や調整力などの役割の重要性がよくわかりました。また、その役割を果たすための設備の導入、緻密な運用、そして脱炭素化の取り組みなど現場の方々の懸命な思いを肌で感じることができました。その上で、地域や環境との共生についても徹底的に配慮し、丁寧に運営されている、と実感しました」。そう話す西川さんに平岡所長も、「日々の安定供給を守っていきながら、これからも更なる環境負荷低減など火力の価値向上にチャレンジしてまいります」と力強く誓っていた。
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