高須院長「3500万円空き巣被害」で分かった「セコム」の御利益

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要塞を落とされた

 高須院長が続ける。

「防犯カメラによると犯人は3人組。当日、近所のお宅にも空き巣が入っており、警察がそちらの捜査をしている隙を狙ったそうです。いわば陽動作戦ですね。うちは高いフェンスで囲まれ、監視カメラが何台も設置されている。赤外線も張りめぐらされているんですが」

 ふだん、猫や飛んできた洗濯物であってもセコムは画像で確認しているという。

「ですから、犯人侵入時にもきちんと警報が鳴り、ナイター開催中の野球場のように明るくなったそうです。そんな状況でも正面玄関をバールで壊して入ったわけですから、相当慣れたプロの犯行でしょう」

 プロの手にかかれば、セコムは無力なのか。“セコムしてます”を示すシールの御利益も薄かったのか。それならば、SNSで留守状況を迂闊に呟かないとの注意喚起については、

「僕はこれまでも、“留守なう”“どこどこ(場所)なう”などと呟いてきましたし、GWの予定も明かしてきました。セキュリティに自信がありましたから。でも入られた。要塞を落とされたような気持ちです」

 高須院長ならではの受け止め方である。

「セコムさんに補償制度があると聞いていますが、実際にいくら戻るのかは把握してません。美術品や現金は保険の対象だそうですが、金塊はどうなんでしょう」

 これをセコムに訊くと、

「一般的な盗難保険金の上限は、現金や貴金属、美術品などで50万円。家財では200万円です」

 とのこと。保険業界に詳しい経済部記者によれば、

「100%ではないが、金塊も対象になると思われます。となれば、セコムからは50万円。ほかにも、損保会社などの火災保険やクレジットカードで20万円から30万円が補償されるんです。補償額は、ざっと計100万円と見込まれます」

 被害額には遠く及ばない。しかし、それについても高須院長は、

「外壁はこれまで以上に頑丈なものに、防犯カメラもより解像度の高いものに替えたい。なので、セコムさんから補償をいただいたとしても、むしろ、セコムさんに色々とお支払いすることになるかもしれません」

 そう笑い飛ばすのである。

週刊新潮 2019年5月23日号掲載

ワイド特集「目に青葉 眼下に断崖」より

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