「食べてはいけない外食チェーン」総まとめ 72商品ランキングを一挙掲載

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「親の味の嗜好は子に…」

 外食チェーンのメニューの注意すべき点を総点検してきたが、メニューの栄養成分以外にも留意しておくべきことがある。各チェーンの情報公開に対する姿勢だ。

 デニーズや大戸屋のように3要素全ての数値をホームページで公開しているところもあれば、王将は一切の情報を非公開。かと思えば、ジョイフルはカロリーと塩分の量は教えてくれるのに、なぜか脂質量に関しては頑なに隠す。

 王将は非公開の理由を、各店舗で差があるためだとし、また「不思議」な一部非公開を貫くジョイフルに脂質量を尋ねた際、広報担当者は、

「もちろん、弊社でも栄養成分は調べて管理しておりますが……」

 とした上で、

「ウェブ上で出しているもの以外はお見せすることはできません。うちは(ヘルシーメニューで知られる)タニタさんではありません」

 こんな見解を示した。それはそうかもしれないが、見事な「開き直り」だ。

 最後に横浜創英短大の則岡孝子名誉教授(栄養学)が、外食チェーンは「外」に留まらず「内」にも影響を与えるとして、こう警鐘を鳴らす。

「今の時代は、多くのお母さんが仕事を持つようになったことで、家で食事を手作りすることが難しくなっています。そういったお母さん、そしてお父さんの味の基準は、だんだんと外食の味にならされてしまう。そして、その親の味の嗜好は確実に子どもに受け継がれます。そうなると、これからは家庭料理の味付けも、もっと濃くなっていくかもしれません。それが一番怖いことだと思います」

 人は食、食は人。

「外」の食の煽りを受け、家の「内」の食が変わる。それはすなわち、人そのものが変わってしまうことを意味する。「しょっぱすぎる人」が増えてしまったりしないことを願うばかりである。

週刊新潮 2019年4月11日号初出/2019年5月7日掲載

特集「『外食チェーン』がひた隠す『動脈硬化』リスク成分を独自検査! 食べてはいけない『飽和脂肪酸』の実名メニュー」より

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