「日本共産党」が党名変更しない理由 志位委員長が引き合いに出した“オウム”の名

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秘かに「党名委員会」が発足も…

 実は日本共産党内にも党名変更論はくすぶり続けている。

 党綱領を43年ぶりに全面改定した2004年1月の第23回党大会開催中の夜のことだ。当時党大会を取材していた全国紙記者は、熱海市内の居酒屋で遭遇した「衝撃的な光景」が頭から離れないという。

 大会に参加している党中央委員たち数人のグループが隣席で酒を酌み交わしていたが、そのうち1人が「共産党という名前を変えなきゃ、だめだよ」と大声で切り出した。他のメンバーも「そうだな」などと概ね同調していたという。

 2016年には「党名委員会」なる組織が党内に密かに発足し、「日本大衆党」なる党名が候補になっているとも報道された。

 小池晃書記局長も2017年10月にインターネット番組で、党名変更について「もし、いい名前があって提案していただければ全く考えないわけではない」と述べた。一方で「共産党という名前には、僕らの理想が込められている。資本主義のまま人類の歴史が終わっていいのか。名前を変えろということはロマン、目標を捨てろということになる」と語り、基本的には今の党名を変える考えのない考えを強調した。

「実は小池氏は、その数年前に雑誌編集者らとのオフレコ懇談会で、党名変更に関して前向きな立場を示し、それを後日知った党首脳に呼び出されて大目玉を食らったことがある」

 共産党関係者はそう打ち明ける。「次期委員長」の呼び声が高い小池氏は、本音では党名変更に柔軟ということだろう。

 しかし志位氏にとっては、頼りにする小沢氏が迫る党名変更には首を縦に振れない事情があるようである。

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