「宮本亜門」に前立腺がん、著名人が健康番組で人間ドック受診は“三方一両得”のウラ

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

Advertisement

健康番組の“進化”

 4月2日、演出家の宮本亜門氏(61)はツイッターで、自身が「がん」に罹患していることを発表した。2回に分けられたツイートの全文を引用させていただく。

 ***

《先日、人間ドックで前立腺ガンと診断されました。気になる症状もなかっただけに、宣告されたとき「なんで自分が」と目の前がクラっときました。この年齢で演出がますます面白くなり、100歳まで続けると考えていただけにショックでした。でも今は冷静に全てを受け入れようと思っています》

《昨年、92歳の父も膀胱ガンで手術して「人生悩むには短すぎる」と今も元気で頑張っています。僕も余計な心配などせず、前向きにできることを続けます。仕事に影響無く治療できるようです。僕を支えてくれた全ての人に感謝しつつ、生きている喜びを噛み締め、日々精一杯生きていきます。宮本亜門》(編集部注:洋数字を半角とした)

 そして4月8日の午後7時、「名医のTHE太鼓判!」(TBS系列)がオンエアされた。3時間の特別版で、「芸能人に余命宣告SP!」のサブタイトル。ラテ欄の番組紹介には《宮本亜門…告知の時 前立腺がん転移は》の記述があった。テレビ担当記者が言う。

「番組を見ると、少なくとも2月からスタッフが密着していたことが分かります。コーナーの冒頭で『MRI検査で前立腺に影を認めております』と医師が宮本さんに説明しました。前立腺の細胞を採取する場面では、病室の中をカメラが撮影。検査結果の通知も同じようにカメラの前で医師が『前立腺がん』ですと告知し、転移の可能性も告げました。宮本さんは病院の廊下で取材を受け、『がんではなかったと信じていた』、『検査を受けていればよかった』と苦しい胸の内を語りました」

 スタジオでのトークを挟み、次の場面では医師が「転移はありませんでした」と説明。宮本氏は歓喜し、涙ぐむ場面も映し出された。

 オンエア後、宮本氏は12日に会見を開いた。時折、声を詰まらせる場面もあったが、報道陣を前に「落ち込んでいる場合じゃない」と自らを鼓舞。5月に前立腺の全摘出手術を予定しているとしながらも、セカンドオピニオンも検討しているという。

「番組のサブタイトルに『余命宣告』とあるように、スタジオではゲストの“推測余命”がランキング形式で発表されました。ところが、宮本さんに前立腺がんが告知されたコーナーは余命とは無関係で、加えて、あまりにリアルでした。ネット上ではサブタイトルや構成が『本当にがんを宣告された人に、余命宣告というタイトルや内容は不謹慎ではないか』と問題視する声が出るほどの反響でした。近年、『芸能人に健康診断を受けさせる』という番組が流行し、視聴者も高い関心を示していることが分かります」(同・テレビ担当記者)

次ページ:原点は“データ捏造”問題

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。