小池都知事の側近秘書・野田数氏が天下り、変わらない高額報酬のワケ

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 突然の退任発表ではあったものの、関係者が驚いたのは、その再就職先だった。小池百合子東京都知事は、側近だった野田数(かずさ)特別秘書が都庁を離れる、と3月29日の会見で明らかにした。

「小池さんは話し合って決めた、という点を強調していましたけどね」

 とは、都庁関係者。

「かねてから2人の不仲は周囲で有名だったんです。都庁でしかるべき時に野田さんが登庁していなかったり、知事に同行すべき会合に来ていなかったり……。野田さんは小池さんの国政進出に反対でしたし、他の側近からも毛嫌いされていた。辞めるのは時間の問題でした」

 小池知事は、野田氏を東京水道サービス株式会社という都の外郭団体の社長に推薦するとしている。浄水場の管理などを行うこの会社、東京都の出資比率は51%。都の水道局長の天下り先でもあった。都政担当記者が言う。

「野田さんの首を切ると、小池さんのイメージが悪くなる。社長にすることで、円満ぶりを演出したかったのではないでしょうか。それに野田さんは小池さんのことを知りすぎています。自身の影響力が及んでいれば、彼が裏切ることもない」

 さらに、高額報酬も保証されている。昨年の特別秘書の給与は年額約1428万円だが、新社長になってもほぼ同額の役員報酬を受け取ることに。東京水道サービスの担当者によれば、

「任期は2年ですが、再任も可能。今の社長は就いて5年になります」

 いやはや、離婚の慰謝料ではあるまいに。

週刊新潮 2019年4月11日号掲載

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