米国にケンカ売る文在寅、北朝鮮とは運命共同体で韓国が突き進む“地獄の一丁目”

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防衛ラインは対馬海峡に後退

 もちろん妄想に生きる韓国人も、世界中から向けられる冷たい視線に、次第に気が付いていくであろう。ただその時になって米国側に戻ろうとしても、米国から突き放される可能性が高い。

 ハノイでの米朝首脳会談で非核化に何の進展もなかったというのに、米国は3月2日、例年2~4月ごろ実施していた大型の米韓合同軍事演習の廃止を発表した。野外機動訓練「フォールイーグル」と、シミュレーション中心の指揮所演習「キー・リゾルブ」である 。

 合同軍事演習を実施しない同盟は脆弱だ。日米の安保専門家の間では「トランプ政権は韓国との同盟維持の意欲を失った。米韓同盟の廃棄を北朝鮮の非核化と交換するカードにするつもりだろう」との観測が一気に高まった。

 米政界の動向に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は産経新聞・正論欄に「在韓米軍を非核化の梃子にせよ」(3月6日)を寄稿。「すでに日本の防衛線は(朝鮮半島の軍事境界線から)対馬海峡まで後退している」と書いた。

 東亜日報の社説「トランプ氏『米軍駐留費150%賦課』…韓米『形ばかりの同盟』になるのか」(3月11日、日本語版)も「(米韓同盟が)外形だけが残る道に進んでいる」と危機感を表明した。その理由として、大型の合同軍事演習の廃止に加え「米軍ではなく韓国軍が司令官を務める韓米連合司令部体制」に近く移行することを挙げた。

 米軍は、ある程度の規模以上の部隊は、外国軍に指揮されないとの原則を持つ。「韓国人を指揮官に抱く在韓米軍」は、極めて小規模の部隊にならざるを得ないのである。

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