爆竹テロに始まり事故死で幕を閉じた「花柳幻舟」の平成

国内 社会 週刊新潮 2019年3月14日号掲載

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 舞踊家・花柳幻舟の変わり果てた姿が発見されたのは、群馬県安中市にある碓氷(うすい)第三橋梁(通称・めがね橋)下の遊歩道。家元を包丁で切りつける事件を起したり、「即位の礼」の祝賀パレードに爆竹を投げつけて逮捕されたりと波瀾万丈の77年の人生を送ってきた。しかし、その最終章は思いもよらないものになった。

 このところ、その動静はあまり伝わってこなかったが、突然降って湧いたかのようにもたらされたのは訃報だった。観光客から、「めがね橋の下に人が倒れている」と、110番通報があったのは、2月28日の午後5時ごろのこと。花柳さんはすぐさま病院に運ばれたものの、約1時間後に死亡が確認された。

 連続アーチが特徴のめがね橋は、旧国鉄信越線のレンガ造りの鉄道橋。現在は橋の上を歩くことができ、花柳さんは写真撮影中にそこから転落したと見られている。彼女の持っていたデジカメには、約23メートル下の遊歩道を撮った画像が残されていたという。

 ベテランの芸能担当記者によれば、

「彼女の人生を振り返るときに、2度の服役は避けて通れません。1980年、家元制度に反発した彼女は花柳寿輔家元に包丁で切りつけ、懲役8カ月の実刑判決を受けている。さらに、その10年後、天皇制に反対し、今上天皇の即位の礼で、祝賀パレードの車列に数十発の爆竹を投げつけて、現行犯逮捕。略式裁判で4万円の罰金刑が言い渡されたものの、支払いを拒否したために、東京拘置所で20日間の労役に服することになりました」

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