「火をつけてこい」発言の泉房穂・前明石市長 “出直し選挙”出馬で当選の可能性は?

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選挙は接戦

 さて、注目の市長選挙。「年配者は北口支持、若い人は泉支持が多いですが、反作用の擁護論が盛り上がっている泉氏が勝つでしょう」(地元テレビ局記者)という声も強いが、油断は禁物だ。強敵は前明石市長で兵庫県議の北口寛人氏(53)。候補予定は当初、泉氏、北口氏の他、共産党の新町美千代氏(71)、無所属の中川暢三(63)の4人だったが、中川氏が「票が分散し泉候補を利してしまう」と降り、事実上は北口氏との一騎打ちだ。

 明石市二見町出身の北口氏は慶応大学を卒業。三菱重工業に就職するも、99年に引退する父親の跡を継ぎ兵庫県議会議員選挙に立候補し初当選。11人が死亡した2001年の明石花火大会歩道橋事故で当時の市長が引責辞任し、03年の明石市長選挙に立候補し当選する。二期を務めたが、退職金や淡路明石フェリーの支援をめぐる発言などで、議会からの問責決議案が通り三期目を断念。自らは県議に転身した。明石市では北口氏を追放した市幹部らが擁立した市長候補が、無所属で出馬した新人の泉氏に僅差で敗北してしまう。

 今回、泉氏による2年も前の暴言の録音が取り沙汰されたことで、「リベンジを模索していた北口陣営が、格好の攻撃材料を入手し、メディアに公表した」と見られたが、北口氏は否定する。現在、北口氏は「ふるさとが悲しいニュースとして全国に流れたのは残念」「暴言を許さないか、前市長の実績を取るか。そんな二者択一の選挙にしてはいけない」と訴える。しかし、前市長の政策は認めざるを得ないのか、“前市長が作った福祉などの政策を発展させたい”と評価する。

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