「ヤマト」「レオパレス」不祥事で引っ越し難民大量発生中

企業・業界週刊新潮 2019年3月7日号掲載

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 進学先や転勤先が決まっているのに、引っ越し業者が見つからない――。ここ数年、そんな“引っ越し難民”が増加している。さらに、今年は企業の不祥事が原因で、例年以上に多くの難民が発生しそうだという。

 全日本トラック協会は、昨年12月14日にHP上でこんな告知をしていた。

〈分散引越にご協力をお願いします〉

 例年3月中旬から4月上旬に引っ越しが集中するため、2月や4月下旬の引っ越しを呼び掛けていたのだ。大手運送業6社の年間引っ越し件数は約240万件で、実に、その3分の1が3月中旬から4月上旬に行われている。都内で運送会社を営む社長が言うには、

「今年は、1月時点で3月末までのスケジュールが埋まってしまいました。例年より依頼が多いのは、ヤマトの問題が原因でしょう」

 ヤマトとは、ヤマトホールディングス傘下で引っ越し事業を手掛ける「ヤマトホームコンビニエンス」(YHC)を指す。昨夏、YHCで引っ越し代金の過大請求が明らかになり、2月21日に親会社のヤマトHD社長が引責辞任を表明したばかりだ。運送業界に詳しいアナリストが解説する。

「大手6社でYHCのシェアは1~2割。問題発覚後に新規引受を停止したため、中小、零細企業の仕事が増加しました。とはいえ、引っ越しシーズンは彼らも手一杯でYHCが請負っていた件数をすべてこなすのは難しい。それで例年以上に“引っ越し難民”が増えるわけです」

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