文在寅で進む韓国の「ベネズエラ化」、反米派と親米派の対立で遂に始まる“最終戦争”

鈴置高史 半島を読む 国際 韓国・北朝鮮 2019年2月12日掲載

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「米国による痛み」を癒す

 もっとも、左派をはじめとするかなりの国民からは歓迎されるだろう。韓国財閥の多くは、保守政権と癒着し、特恵を得て肥大化してきた。経営権はろくに相続税も払わない子供や孫へと受け継がれてもいる、と韓国では見なされている。

 その子供や孫は、従業員への専横で、しばしば社会の非難を浴びる。韓進KALが「国営化第1号」となったのは、オーナー一族による不祥事が相次いだからだ。

「財閥1人勝ち」となったのは、1997年のIMF危機(アジア通貨危機)がきっかけだ。通貨危機に陥った韓国は、外貨を融通してもらう見返りにIMFと米国の要求を受け入れ、新自由主義的な経済体制を導入した。

 従業員を簡単に解雇できるよう法律が整備され、街には失業者が溢れた。景気が回復した後も企業は正規社員を増やさず、非正規労働者を採用するようになった。

 文在寅政権が「失業者を救う」と称し、政府関連機関での雇用を増やしているのは「米国とIMFによる痛み」を癒す作業なのだ。そもそもIMFに救済されるまで通貨危機が激化したのは、米国に見放されたからである(デイリー新潮寄稿「韓国、輸出急減で通貨危機の足音 日米に見放されたらジ・エンド?」参照)。

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