野球場の華「チアガール」がぶっちゃけトーク 薄給激務のブラック体質、意外な転身先…

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 チアガールといえば、はつらつとしたパフォーマンスと弾けんばかりのスマイルで試合を盛り上げる球場の華だ。しかし、2018年8月、彼女たちの笑顔の裏に隠された悲痛な叫びが世間に公表された。中日ドラゴンズの球団公式サイトで、チアガールへのストーカー被害が公表されたのだ。これまで明るみに出ることの少なかった業界の裏事情について、3人の日本野球機構(NPB)チアガール経験者に話を聞いた。

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 NPB傘下の12球団のうち、広島東洋カープ以外の11球団が、それぞれコンセプトの異なるチアチームを持っている。踊りの技術を重視するチームもあれば、アイドル顔負けのファンサービスが売りのチームもあり、個性はさまざまだ。

 そんなバラエティ豊かなチアチームだが、業務内容や給与面で球団ごとの違いはあるのだろうか。某球団でチアガールをしていたアユミさん(仮名、25歳)は、次のように説明する。

「基本的にはセ・リーグでもパ・リーグでも、どの球団でも仕事は同じですね。人気のチームだと雑誌やラジオへの出演、地方の球団ではローカル番組に出ることもあると聞きますが、球場内での業務は変わらないと思います。でも月収は結構違いますね。ネットで『チアガール 給料』と検索すると『日給1万5千円』などと出てきますが、あれは公表できるごく一部の高給チームだけで、実際の相場は日給8千円前後。拘束時間は日によって変わりますが、平均10時間程度なので、時給に換算すると800円にしかなりません」

 時給800円とは、プロ野球球団の本拠地がある11の都道府県のうち、宮城県の798円を除く全県で最低賃金を下回る。しかも、彼女たちが出勤するのは、所属する球団の主催試合の時のみ。そのため、ホームゲームが少ない月は月収が10万円以下ということもあるという。

「私の所属していたチームは日給1万5千円と給料は良かったのですが、その代わり球団が主催するチアダンススクールの講師以外のバイトの掛け持ちは禁止されていました。だから出勤回数が少ない月は、時間はあっても働けず、かなり厳しい生活でしたね」

 結局、どの球団に所属していたとしても、チアガールの待遇が厳しいことにかわりはないのだ。

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