“早稲田より慶應人気”人文科学系でも 「文学」「文化構想」「教育」学部それぞれの特徴

国内 社会 週刊新潮 2019年1月17日号掲載

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「早稲田vs.慶應」進学するならどっち?(3)

 私学の雄、早稲田と慶應。なにかと比較されるのは、社会の中枢で働くOBの数も多いからだ。願わくば早慶に、あるいは、せめて早慶には、と願う受験生も親も多いが、それにしては両校のカラーは隅々まで異なる。第3回では、人文科学系学部を徹底比較する。

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 早稲田大学の劣勢。箱根駅伝で13年ぶりにシード落ちするなど、新年から幸先がよくないところに追い打ちをかけるようだが、事実なので致し方ない。過去2回で詳述したが、人気ではいまや「早慶」ではなく、明らかに「慶早」である。

 かつては名実ともに「早慶」だったのが、人気が慶應義塾大学に移った理由をおさらいしておきたい。

 一つは、SFC(湘南藤沢キャンパス)の開設やAO入試の導入で、慶應が先進的なイメージ作りに成功したこと。次に小論文のほか論述も多い慶應の入試は、難関国公立大の試験問題と親和性が高く、受験日も早いため、東大などと併願しやすいこと。加えて、中学受験時から偏差値で輪切りにされているいまの受験エリートには、規模が大きくて多様な人間がいる早稲田より、学生数が少ない慶應のほうが馴染みやすい――。そんな理由であった。

 第1回では、長く私学ナンバーワンといわれた早稲田大学政治経済学部が、慶應義塾大学法学部とのダブル合格者の71・4%に蹴られた、というデータを紹介した。今回は文学部や教育学部を比較するが、東進ハイスクールを運営するナガセの市村秀二広報部長は、

「人文科学系の学部でも状況は変わりません」

 と言って、続ける。

「早稲田の志望者は文学部と文化構想学部、教育学部を併願する人が多い。ただし慶應を併願して両方に受かった場合は、やはり慶應に行く人が多いですね」

 実際、東進のデータによれば、昨年2月の入試で早稲田の文学部と慶應の文学部にダブル合格した受験生は、82・4%が慶應に進学している。早稲田の文化構想学部とダブル合格者も65・0%が、早稲田の教育学部とのダブル合格者に至っては、92・3%が慶應を選んでいるのである。

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