東京医大裏口入学事件 “複数の政治家が関与”で取り沙汰される名

社会週刊新潮 2019年1月17日号掲載

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東京医大裏口をガイドした「赤枝代議士」の言い分(2/2)

 東京医大の裏口入学問題で“複数の政治家”の関与があったことが、第三者委員会の報告書で明かされた。浮上したのは、同大出身で同窓会役員を務める赤枝恒雄元代議士(74)の名。実際、週刊新潮の取材に赤枝氏は「(恣意的に合格者を)選んだって何も悪くない」「寄付金の相場ってのはないけどだいたい1千万(円)」と答える。政治家の関与については「僕しかやってなかったと思うよ」と答えるが……。

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 他方、東京医大関係者によると、

「臼井(正彦・東京医大理事長[当時])にとって赤枝の言うことを聞く必要は特にないからね。哀しいけれど、ふふふ。で、今回の件を内部に聞いてみたら、政治家っていうのは『茨城関連』だって言うんだよ。茨城3区選出の葉梨(康弘代議士)っていう先生がいて、確かに彼の娘は東京医大に入っているけど、『茨城県枠』なんです。茨城には茨城医療センターという東京医大の分院があり、県からの推薦という形で大学は毎年若干名を受け入れている。推薦の流れがよく見えないから『ブラックボックス』と言われ続けてきたけど、裏口と指弾するのは無理。となると、茨城関連とは丹羽さんを指すことになるよね」

 丹羽さんとは、丹羽雄哉元厚生相(74)のことで、先の総選挙で引退するまで、12回当選した自民党の元代議士である。第2次中曽根改造内閣で厚生政務次官を、宮沢改造内閣、小渕第2次改造内閣、第1次森内閣で厚生相を務め、「厚労族のドン」の名を恣(ほしいまま)にとは言わないまでもそうあだ名されることもあった。引退した今も永田町と目と鼻の先の地に事務所を構えており、政治資金収支報告書を見ると、資金集めのパーティーこそ開いていないが、代議士時代から繰り越したキャッシュ約2億5千万円の存在を確認できる。もっとも政治部記者は、

「もともと人望のない人でしたし、引退して影響力を行使しようにも無理だと思いますよ」

 と突き放すが、

「『茨城県枠』を差配しているとかねて言われてきました。それこそブラックボックスなのでホントのところはわかりませんが、以前に丹羽さんが東京医大のためにひと肌脱いだことはありましたよ」

 と、先の関係者。

 それが09年に発覚した診療報酬の不正請求事件だ。その総額はおよそ1億1800万円に及び、茨城医療センターは保険医療機関の指定取り消しに追い込まれる。

「抱えていた病院の赤字を何とかしなければと思っていたのに、あろうことか取り消し処分が下ったので、その解除は至上命令でした。当時学長だった臼井は、原則5年の処分期間を短くすべく、丹羽さんを頼ったんです。それで実際に3カ月に短縮されたので、臼井は“丹羽先生のお蔭だ”と、色んなところで吹聴していましたね」(同)

 これについては先の赤枝元代議士は、

「そのストーリーは正しいですよ。ただ、僕はあの人(丹羽氏)をよく知っているけど、(裏口を)やる人じゃないよ。そんな器用じゃない」

 と話すのだった。

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