東京医大裏口入学事件 “複数の政治家が関与”で取り沙汰される名

国内 社会

  • ブックマーク

「本人の意思により」

 全27頁の最終報告書を第三者委員会がまとめていた12月9日のこと。既に触れた当の茨城医療センター前病院長が突然亡くなった。64歳の若さである。

「表向きは心筋梗塞ですが、自殺説が根強くある。彼がセンター長を務めたのは09年から15年まで。その間、『茨城県枠』のグレーな部分や裏口入学に関連したことで、報告書に自分の名前が載るのを危惧していたと指摘する向きもあります」

 とは、東京医大の別の関係者。余りにもタイミングが良すぎたのか悪すぎたのか、疑念の声はくすぶる燠(おき)のように、そう簡単には消えないようだ。

 そして、1月5日に催された「お別れの会」。挨拶に立った未亡人は、

「葬儀、告別式は本人の意思により近親者のみで執り行われたことをご報告申し上げます。余りにも、余りにも突然のことで、私を含め家族はまだまだ受け入れられない状況でございます。この一年、学会、研究会等の会長を七つお引き受けしていたと私は記憶しております。また、“生涯現役、臨床を続けて行きたい”と申しておりました。定年後の生活設計も彼の頭の中に出来上がっておりました」

 などと明かす。茨城のホテルの大宴会場には200人が集まった。その中には、「定年後の生活設計」と「本人の意思」という言葉が噛み合っていないと考えを巡らせる者も少なくなかった。続いて、前妻との間に生まれた長男は、大要こんな言葉を口にした。

「色々状況は複雑でございまして、私自身、葬儀にも参加できず、遺体にも対面出来ませんでした。父にしても私にしても、いったい何を得て、何を失ったのか、何が良かったのか、何が悪かったのか、考えてはみるものの、まあわからないなというのを今も思います」

週刊新潮 2019年1月17日号掲載

特集「『毎年口利きして、受かれば1千万円』『そんなに悪いことなの?』 東京医大裏口をガイドした『赤枝代議士』の言い分」

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]