年の瀬に「2018年連続ドラマ」を振り返る ベスト&ワースト3を発表(前篇)

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 平成最後の年末に2018年の連続ドラマを振り返っていきます。解説は非国民生活センター(ピンと来た、あなたはエラい!)TV主席研究員の林操さんです。まずはワースト3から――。

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アナ 林さん、「今年は久々に最終回まで見る連ドラがけっこうあった」と先日、話してましたね。2018年は連ドラの当たり年でしたか?

林 視聴率をみるなら、プライムタイム(19~23時)の民放の連ドラ全41作の平均は2018年が9.40%で、2017年(全44作)が9.44%だから横ばい。数字の面では当たり年だとは言えないねぇ。[2018年の平均視聴率には「下町ロケット」最終回分は含まず]

アナ ドラマの不調は続いている形ですか。

林 ただ、「記録より記憶」というか「定量より定性」というか、要するにワタシ個人の印象で言うなら、2018年は少なくとも連ドラの外れ年ではなかったかな。

アナ と言いますと?

林 ちょうど1年くらい前、2017年の暮れに週刊誌の取材で「今年の連ドラ ベスト&ワースト3」を尋ねられたときには困った。ワーストは3本に絞るのが無理なくらいの豊作だった一方で、ベストは3本どころか1本も選び出せない不作。結局、取材は勘弁してもらったのよ。

アナ 2017年は連ドラの外れ年だった、と。

林 どうにもならない“ドラマ未満の何か”だけを思い出してみても「嫌われる勇気」「突然ですが、明日結婚します」「下克上受験」「人は見た目が100%」「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」「フランケンシュタインの恋」「明日の約束」「今からあなたを脅迫します」……外れの山だったからなぁ、ホントに。

アナ 思い起こせば、デーブ・スペクターさんが「全てのテレビ局が全てのドラマを止めた方がいいと思います」とツイートして話題になったのも2017年の4月のことでしたね。

林 そうそう。ところが1年たって今、「今年の連ドラ ベスト&ワースト3」を訊かれたら、ベストを3本選ぶのは難しくないし、ワースト3の方も候補はたくさんあれど、底抜け屑ドラマは去年より減っちゃった。

アナ では、その「2018年の連ドラ ベスト&ワースト3」を教えてください。

林 了解。でもワタシは天の邪鬼だから、まずはワーストの方から。

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