巨人入団の「岩隈久志」が来年4月で38歳 この年齢で活躍した投手は極めて少数

スポーツ 野球

  • ブックマーク

Advertisement

 岩隈久志投手(37)が巨人に入団する。どのスポーツ紙の記事を紹介すべきか色々と迷ったが、やはりここは、読売系のスポーツ報知を引用させていただこう。

 ***

〈巨人は6日、米マリナーズを退団した岩隈久志投手(37)と来季の選手契約を結ぶことで合意したと発表した。8年ぶりの日本球界復帰となる。1年契約。後日、正式に契約した後に入団会見を行う。中島、ビヤヌエバ、炭谷、丸に続く今オフ補強第5弾。日米通算170勝(NPB107勝、MLB 63勝)の豊富な経験を誇る右腕の加入を、09年第2回WBCでともに日の丸を背負った原監督も「胸を張って、思い切ってジャイアンツで戦ってもらいたい」と期待した〉(「巨人が米マリナーズ退団・岩隈久志を獲得」12月7日)

 長くなるので記事の後半は紹介しないが、重要なことが書かれている。まず、原辰徳監督(60)が先発起用を明言していることだ。

 また、同じ紙面に掲載された巨人担当の署名記事では、今オフの補強でベテランの獲得が目立つとし、「世代交代を進めなければならないチーム方針に逆行しているのでは」と自問自答する。

 なかなか鋭い指摘なのだが、結局のところ同署名記事も最後では、大型補強を支持。ベテラン選手の持つ「経験」は唯一無二の財産とし、若手の模範・手本となることでチームの競争が激化するとの未来図を示した。

 もちろん、そうなれば理想的な展開だ。しかし、我々プロ野球ファンは、それぞれの応援チームが「絵に描いた餅」を何度も示し、何度も「煮え湯を飲まされて」きた経験を持つ。オフの青写真通りにチームが機能すれば世話はない。

 別に複雑なことを指摘したいわけではない。率直に言って、岩隈投手の37歳という年齢はどうなのだろうか。4月12日が誕生日のため、来季は38歳で先発ローテーションの一角を担うことになる。

 江川卓(63)が1987年に32歳で引退したのは早すぎたかもしれない。だが、岩隈と同じく大リーグで活躍し、MLBの8球団を渡り歩きながら「現役」にこだわりを見せた野茂英雄(50)でさえも、38歳を迎える2006年シーズンはマイナー契約で開幕を迎えた。

 契約したチームはホワイトソックス。だが、6月8日に契約解除。07年にはベネズエラのウインターリーグで“臥薪嘗胆”を誓うという辛い日々だった。

 その甲斐があり、08年1月にはカンサスシティ・ロイヤルズとマイナー契約。見事4月にメジャー昇格を果たす。だが、数試合に登板するも結果は残せなかった。そして7月、共同通信のインタビューで引退を表明した。

次ページ:38歳は引退も珍しくない年齢

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。