電撃的「カルロス・ゴーン」逮捕劇 “カリスマ”を裏切ったインド人執行役員の正体

ビジネス 企業・業界 週刊新潮 2018年12月6日号掲載

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 まさに、電撃的に「ゴーン事件」の幕は開いた。

 11月19日、東京地検特捜部は、金融商品取引法違反容疑で、日産自動車のカルロス・ゴーン会長(64)を逮捕。

 2010年度から14年度の5年間に役員報酬が約100億円だったにもかかわらず、その半分の約50億円しかなかったと、有価証券報告書に虚偽の記載をしたのである。

 しかし、実は、それ以外にも、現在に至るまでの直近3年間で同じゴマカシをしていたのだ。

 つまり、トータルで80億円である。

 司法担当記者によれば、

「2010年に、年1億円以上の報酬を受け取る役員は、名前、金額などを有価証券報告書で開示することになりました。すると、ゴーンは高額報酬への批判をかわすため、年20億円の報酬を半々にし、日産から退任後にコンサルタントの契約料や退職の慰労金などの名目で年10億円を受け取ろうとした。しかし、金融商品取引法では、将来の報酬であっても、受け取り額が確定した段階で開示しなければならない。そのため、ゴーンは罪に問われることになったのです」

 ならば、退任後の80億円はどうなるのか。

 日産の関係者に聞くと、

「現状、その扱いは宙に浮いた格好です。いずれ、役員会で支払うかどうかを諮ることになる。しかし、退任後の80億円を記載しなかったことが逮捕容疑になっているわけですし、そのうえ、解任された会長への支払いに誰も賛成するはずがありません」

 これまでの収入をあわせれば、軽く100億円を超える金満な老後が水泡に帰したというわけか。

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