“脳筋”呼ばわりは過去の話… ジムインストラクターの地位が今後向上する理由

企業・業界2018年11月13日掲載

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月収は右肩あがり?

 話をジムインストラクターに戻すと、特に一対一でトレーニングや食事指導を行うパーソナルトレーナーの給与は増加傾向にあるようだ。

「ジムの正社員として固定給で働く場合もありますが、人気のパーソナルトレーナーの場合、フリーの方が絶対に稼げます。自分はジムのスタッフとして働いていた時は、三軒茶屋の4畳1Rに住んでいたんですけど、パーソナルトレーナーになってから、同じ三茶の1LDKマンションに引っ越しました」

 そう語るのはトレーニングジムと業務委託契約を結び、様々なジムでパーソナルトレーナーとして働くMさん(29歳)だ。詳しい月収については明かしてくれなかったものの、ここ1、2年の顧客増加に伴って給与も右肩上がりだという。事実、今やパーソナルトレーナーは、年収1千万円を超えることも珍しくないといわれている。

 最近は幅広い層に普及した印象のパーソナルトレーニングだが、日本はむしろ普及するのが遅すぎた、と山口教授は話す。

「業界はまだまだ発展途上。実は、フィットネスの参加率は(各国の人口に対するフィットネス人口の比率で算出すると)アメリカが約18%とかなり高いのに対し、日本は未だ約3%にとどまっています。健康意識の高い日本人のフィットネス需要はまだまだ伸びる余力を残しています」

 高まるフィットネス人気に拍車をかけると予想されるのは、2020年東京オリンピックだ。

「本国開催のオリンピックやワールドカップなど大規模な国際大会の場合、その後のスポーツ人口は大きく増加するといわれています。実際、日本で開催された1964年の東京オリンピックや02年の日韓ワールドカップのあとは、競技人口が増加したことが判明しています。オリンピックを境に、さらにジムインストラクターのニーズも高まり、収入や社会的地位もますます上がっていくでしょう」

 山口教授が教鞭を執る桜美林大学の生徒の中にも経営学を学びつつ、進路としてインストラクターを選ぶ学生は少なくないという。すでに学生の間では人気職種になりつつあるのだ。

「スポ根」「脳筋」インストラクターはもう流行らない。これからはパソコンやタブレットを片手に、スマートなマネジメントができるパーソナルトレーナーやジムインストラクターが増えていきそうだ。

取材・文/ジョージ山田(清談社)

週刊新潮WEB取材班

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