ご当地アイドル自殺 「1億円払え」発言と「高校の費用12万円」めぐる事務所と遺族の食い違い

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 わずか16歳の少女が自分には居場所がないと感じ、自ら死を選ぶ――これほど悲しい話もなかろう。胸中に黒々と広がる絶望が、ついに死への恐怖すらをも覆い尽くした時、彼女は電気コードを手に取った。

 愛媛県を拠点に活動していたご当地アイドルグループ「愛(え)の葉(は)Girls」のメンバー、大本萌景(ほのか)さんが自殺したのは今年3月21日のことだった。無残な姿となった彼女を最初に発見したのは、母親の幸栄(ゆきえ)さん(42)である。

 萌景さんと連絡が取れないことを心配した幸栄さんは、午後1時40分頃に自宅に到着。急いで2階への階段を上り始めた彼女の目に飛び込んできたのは、紫色に変色した足だった。

「紫色になった足には白い模様が点々とついていて……。さらに階段を上りながら見上げた時、全開になった萌景の部屋の“戸当たり”に電気コードが引っかかっており、そこに萌景がぶら下がっているのが目に入ってきたのです」

 幸栄さんが声を絞り出す。

「私は急いで電気コードを外そうとしたのですが、なかなか外れず、1階にいた私の父と母に向かって“萌景が首つっとる!”と叫びました。すぐに父が119番し、救急隊が来るまで心臓マッサージをしていた。その後、救急車に乗って病院に行きましたが、お医者さんからは“何も出来ることはありません”と告げられました」

 萌景さんの姉の可穂さん(19)はこう述懐する。

「病院の萌景の部屋に入っても、なかなか萌景の側に行けなくて……。お母さんから“はよ、おいで。最後やけん”と言われて目にした萌景は、顔が真っ白で、唇が真っ青で、なんか変な点々も付いていて……。それを見た瞬間、私、立てなくなってしまって、ずっと座っていました」

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