「紀州のドン・ファン」側近が「幼な妻」に突き付けた遺言状の真贋

国内 社会

  • ブックマーク

Advertisement

“みんな幸せになろう!”

 本来、幼な妻は野崎氏の遺産の4分の3を手にできるはずだった。ところが、もし遺言状が本物ならば、「遺留分」としての8分の3だけになる。つまり、遺産が50億円なら、38億円から19億円に半減してしまうのだ。

 会社関係者が続ける。

「社長は貸金回収のための別会社を持っていました。当初、事務員は、その会社を継がせてほしいと言っていた。でも、借金を取り立てた人たちに過払い請求訴訟を起こされたら、逆に損をすると分かって取り止め。すると、四十九日が過ぎたころに、今度は遺言状を持ち出してきたのです」

 しかも、なぜか、事務員を含め、野崎氏の他の側近らもハイテンションになっているという。

「社長の新盆で集まったとき、家政婦や会社の元役員なども、“これで、みんな幸せになろう!”と興奮した様子でした。当の事務員は、会社を辞めていった従業員に“新しいビジネスを始めないか?”と持ちかけたりしているみたいです」

 一体、どういうことなのか。

「実は、その連中で、遺言状を盾に奥さんに揺さぶりをかけ、遺産の分け前を貰って山分けしようとしているのです。遺言状を無かったことにするからと裏交渉すれば、奥さんは相応の金額を払うと踏んでいる。でも、事務員の一存で無かったことにできるような遺言状なら、そもそもマユツバもののはずですよ」(同)

 当の事務員に聞くと、

「取材は受けてませんから」

 と言うのみ。

 遺産を巡る、ドロドロの争い。草葉の陰で、「紀州のドン・ファン」は女遊びに全部使い果たせば良かったと、後悔しているに違いない。

週刊新潮 2018年9月6日号掲載

ワイド特集「人生の収支決算」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。